2005年10月26日

公費視察報告~仙南地域広域行政事務組合の廃棄物最終処分場

テーマ:行政・地方自治

ゴミの終着点はどうなっているのか、これを把握しておきたい、という問題意識で仙南地域広域行政事務組合の廃棄物最終処分場へ委員会の公費視察に行ってきました(一泊二日の委員会視察の一日目の記録です)。以下、都合で「である」調で記させていただきます。今回の記事はあまり面白くないので、無理をしてお読みいただく必要はありません。

 

 

当該処分場は、仙南地域2市7町の焼却残渣、不燃物などの埋め立て処分を行っている。
 

従来、この事務組合の地域から排出されるゴミは、最終的に宮城県環境事業公社の小鶴沢処分場に埋め立てを委託していた。しかしながら、使い捨て文化の進展とともに当該処分場の容量が加速度的に乏しくなり、同様に埋め立て委託をしていた県内自治体に対して、一斉に地元での処理が求められることとなった。

従来、蔵王町域に最終処分場の建設を計画していたものの、地元対策が難航した。そのため、白石市に国庫補助事業として28.43億円を投じて最終処分場が建設されることになった。

 

仙南最終処分場は、石切り場であった地形を生かして建設された。

底に厚さ1.5ミリの高密度ポリエチレンシートを敷き、その上に廃棄物を埋め立て、その上には覆土をして最終的には上部をシート等で覆うことで水分の浸透を防ぐ予定である。

 

1.地下水の汚染防止策

 

そもそも岩盤上にある施設であり、地下水への有害物質の影響は低いと考えられるが、当該処分場では高密度ポリエチレンの遮水シートの設置により、埋立地に降った雨水は地下に浸透しないことになっている。また、その機能が維持されているかを確認する手段としては漏水検知システムを設置している。

これは、碁盤の目状に電極線を張り巡らせ、各電極線に流れる電流の変化を把握することで、遮水シートの昨日が有効であることを常に確認するもので、管理棟においてモニター上で監視されている。なお、これまでに漏水はない。

シートの耐用年数は、メーカーによると30年であるが、実証された数値ではない。

また、検知システムの耐用年数は不明。
 

2.最終処分場の寿命と延命策

当初、平成22年度までの埋め立てを予定していたが、ペットボトルの資源化、家電リサイクル法の施行、廃プラスチック再資源化の開始、紙ごみの回収、ビン類の色別回収によるガラスくずの減量、可燃物残渣物の焼却処理により、現在は平成30年度までの利用が可能と予測されている。

特に、家電リサイクル法の施行によるゴミの減量は、最終処分場の延命への大きなプラス要因となっている

また、現在の処分場のほかに、敷地内の第二処分場の計画があり、平成45年までの利用が可能と考えられている。

さらに、現在計画されている焼却場の更新(ガス溶融炉を予定)後は、現在の埋め立て物の溶融が可能となり、更なる延命が図れるものと考えられている。

 

3.建設費の内訳

 

 

国庫補助金6.59億円、地方債20.67億円、一般財源1.17億円で、計28.43億円。

 

4.排水処理

処分場から流下する排水は、凝集沈殿、生物処理などにより処理した上、処理水を貯水槽に貯留し、タンクローリーにて焼却施設に運搬し、減熱のための散布に利用している。これは、地元との協定により、下流に放流することができないための処置である。なお、処理水は放流基準を充足している。
 

5.構成各市の負担

 

約2.4億の年間経費は、全体の四分の一を2市7町で9等分(均等割)にしており、残りは人口で比例配分(人口割)している。

 

6.その他

無人でも稼動できる施設であるが、地元との協定により、有人としている。これは、違法廃棄物の抑制などを目的としている。

 

7.感想

 

いわゆる嫌悪施設の受け入れに当たっては微妙な交渉が要求され、その後の運営にも影響があることを実感した。

また、埋め立て施設の延命にはゴミの減量が大きな課題であり、一層のごみ減量化が求められる。


8.補足

 

首都圏では最終処分場を持たない自治体が多く、和光市もそのひとつである。最終処分場は使い捨て文化の進展により危機に瀕しており、ゴミの処理コストは自治体で負担するにも限界がある。コストをある程度かけてもリサイクルすることは、最終処分場の延命に資することも考慮が必要である。そして、一概には言い切れないが、なるべくゴミを出さないための容器包装の工夫(過剰包装の排除やプラスチックケース使用の自粛)は排出の大本である企業にも求められるべきではないだろうか。

また、家電リサイクル法によるゴミ減量効果はさほど知られていないように思うが、積極的に周知すべきであろう。

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コメント

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14 ■be-yanさまコメントありがとうございます

税制面は対応した方がいいと思います。企業が環境負荷を無視しているのは現在も同じで、だからこそ、免罪符のような環境報告書がいまも多々あります。
ただ、私の根本思想はあくまで税は安く、シンプルに、です。

13 ■x37wさまコメントありがとうございます

しかも、処分できないゴミは、代替物のない、なかなか再生産できない資源でできていますから、問題は深刻です。
子孫の世代に資源を残す気持が皆無なのが嫌なんですよ。

12 ■tukaziさまコメントありがとうございます

この事務組合でも、嫌悪施設の公平な立地には気を使ったようです。本当はゴミなんか少ない方がいい、それだけなのですが。

11 ■なにわのおっさんさまコメントありがとうございます

いえいえ、素人考えというより、有力なオプションとして検討されているやり方です。
異論が多いのですが、特に印象的だったのは、「カネを取ってもそれに慣れてしまうんだよ」というある自治体職員の言葉でした。
全国的に有料になれば過剰包装は激減させられると思います。

10 ■いっそ「ゴミ回収を有料化」

大阪市の財政再建策で、「ゴミ回収の有料化」というのが、ありましたが、それを逆手にとって、財政再建のためだけではなく、「ごみ減量のため」に「有料化」というのも、いいかもしれません。手間がかかるのですが、「重量制」にして「キロいくら」で、お金を払うのです。そうすれば、「ケチなアイデア世界一の民族」である日本人なら、きっと、いいアイデアが、いやでもたくさん出てくるような気がします。
その「ゴミ回収」で得た料金を、「最終処分場」を持つ自治体に、「ゴミ委託料」とかにして払えば、いいと思うのですが。
「ドシロウト」考えですみません。
でも、それぐらいしないと、この先「ゴミ問題」は、いっそう深刻になるでしょう。急がなければならない課題だと思います。

9 ■teru_k_lsf さまコメントありがとうございます

紙をシュレッドするのではなく溶かす機密保持システムを研究していた企業もありました。
国が方針を示せば、一気に流れは変わると思います。
環境省が経産省を併合したらいろいろなことができそうですが。

8 ■これは国レベルの話になってほしい^^;

ソニーは、発泡スチロール回収車の中に(たしか)柑橘類由来成分の液で発泡スチロールをバンバン溶かしてたり、プラスチックや鉄を食べるバクテリアがあったりと国レベルで総力あげれば、ゴミ処分問題が(ちょっとはw)マシになるのになあ~
国の無駄削ったら、実現できそうなのに......無理なのかなあ?

7 ■面白くないことは、ありませんでした。

興味深く拝見しました。
自分の住んでいる町に処理施設が作られることには大声で反対するが、ゴミの減量には無関心というのが一般ですが、私がその立場になったらどうだろうかと自問しましたが、明確な回答を得ませんでした。残念。

コメントのお礼はヒマ人日記に書きました。

6 ■使い捨て社会からの脱却を

昔は処分できないゴミなんて出ない生活をしていたのに、とゴミを見る度にいつも思います。

>なるべくゴミを出さないための容器包装の工夫(過剰包装の排除やプラスチックケース使用の自粛)は排出の大本である企業にも求められるべきではないだろうか

まさにその通り。
以前TBした記事http://ameblo.jp/x37w/entry-10002904931.html
にも書きましたが政治が出来ることは、こうした目的に企業行動を誘導するための税制、制度作りなのでしょう。

5 ■ありがと

とても分かり易いお話でした。
そうですよね。コナンの世界ですよね。
確かに、パック類のゴミはすごいと思います。
税制面などを通じて、消費者にアピールすべき事柄ではないでしょうか?

4 ■be-yanさまコメントありがとうございました

消費者の段階の分別は、前提として大切だと思います。分別し、プラゴミは圧縮して保管しておく方法もあります。以前少し触れましたが、未来少年湖南の世界ですよ。将来、加工なりRDFなりの技術が確立されれば、また使えますから。それまでは石炭感覚で埋めておくというのは1つの選択であり、ヨーロッパではその方向の国もあると聞きます。
まあ、それ以前にゴミを出さない方向が望まれますね。
その意味で、実は中食現象はゴミ増加の大きな要因なのではないでしょうか。日経系のメディアが中食を徹底的に煽っていますが、最悪です。
ビールも食べ物も、飲食店はかなり地球に優しいのですが、持ち帰り弁当やパックの出来合い食品から出るゴミはすさまじいです。
この種のゴミの規制は本来やりやすいと思います。

3 ■井上さまコメントありがとうございます

自治体では限界を感じますね。
例の杉並区のレジ袋条例が典型です。ゴミは焼いた熱量も意外に知れていますし。
RDFが、未熟な技術のまま実用化を目指し、失敗して味噌をつけたのは残念でした。

2 ■難しい問題ですよね…

難しい問題であるとは思っていましたが、再生も含め整理すべきことなのでしょうね。

分別程度ではダメなのでしょうね…

1 ■処分方法について

ゴミの処分は首都圏では喫緊の課題ですね。一部はフィリピン等海外にも多額の税金を投入して輸出(?)していると聞いております。

ゴミ処理から出るエネルギーをエコカー車等の環境対策に使うのは難しくないと思うのですが、企業側が乗り気でないのが痛いですね。

ゴミ問題が自治体の最大の問題になってくるのは間違いないと思います。自治体単体では出来ることは知れてますから。

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