おいしい水がのみたい!~私のこだわりポイントのひとつが地下水の涵養 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

おいしい水がのみたい!~私のこだわりポイントのひとつが地下水の涵養

私が関東に引っ越して、何より驚いたのは水の恐るべきまずさ。私の育った地域の水道は地下水の割合が高く、水道水は今でもある程度飲めます。

しかし、荒川の水を使った和光の水道は・・・・・夏には時々「絵の具の味」がします。(なぜ絵の具の味がするってわかるかって?舐めたことがあるからですよ。絵の具はね、色によって味が違うんですよ。)

私は温厚な人間で、基本的に、議員になる前は役所に苦情など言ったことがなかったのですが、一度、夏にあまりに水がまずくて、しかも薬物の臭いがするので苦情の電話をかけたことがあります。何か事故があって異物が入ったのではないかと思ったのです。

役所の返事は「大丈夫です」。大丈夫じゃない臭さなんだって

それでその日は浄水器を買い換えたけれど効き目なし。3000円は意味がなく、絵の具味の水でコーヒーを飲みました。

一番水を選ばない飲み物だからです(一番デリケートなのは日本茶のいわゆる煎茶。釜煎りや深蒸しは、まずい水でも結構大丈夫です。紅茶もダージリン以外はOK。ウーロン茶は水でかなり味が変わる気がします)

 

和光市はもともと地下水が豊富で水がおいしい街だった(酒造メーカーやペプシの工場があった)そうで、それが現在は7割強(ちょっと雑な数字です。だいたい、ということで。平成16年度は71.2%)が県水。これは川の水でものすごくまずくて臭い。夏場は人間の飲み物として愉快なものじゃないです。しかも割り当てがあります。

県水の割合を減らせないかと関係者(あえてあいまいに表現しています)に言うと、「渇水時に意地悪されるかもしれないからダメ(という趣旨のこと)」といわれました。

 

和光のある地主さんは一昔前、水道が来たとき、初めて風呂を沸かしてみて、「臭い!」と驚いたそうですが、そのくらい、都会の表流水は基本的にまずいのです。

 

私は議会の質問で雨水の利用を取り上げてきました。雨水を流してしまうのではなくて、地下にしみ込ませる。あるいは溜めておく。

雨水の浸透手段としては浸透マスや浸透トレンチの活用があります。

これまで議場で行なった質問としては、学校などの公共施設にはついているのか(設置率は半分以下。国の施設は全部何らかの設備がついています)などなど。市内のマンションにもありますし、ファミレスの駐車場にもついていますよ!

 

浸透マスや浸透トレンチの活用は、多くの自治体が浸透マスへの補助金制度という形で取り組んでいます。和光市もこれは何らかの形でやっておくべきだと思います。また、多くの自治体の補助金は設置の補助なのですが、浸透マスは適正な管理をしないと浸透がスムーズじゃなくなります。

また、浸透トレンチや透水性舗装は目詰まりで数年経つと効果がなくなります。やりっぱなしでは意味がないんです。

また、浸透施設の適地というのがあり、当然、湿地などは不向きだったりします。こういうことも理解しておかなければなりません。

 

ところで、首都圏は地下水の汲み上げ制限もあり、地下水の涵養への関心も高いです(既に都内の一部の地域では地下水の復活で地盤が上がり、道路や建物が破損する例も出てきました)。また一方で、かなり多数の自治体が浸透施設に補助金を出しています。これは好ましいことなのですが、補助金採用自治体の一覧が設備屋の商売のツールになっていることを考えると、これはおいしい話なのだな、と思います。

ということで、ただ補助金を入れるというのは能がない。

補助するなら、設置、補修と少しずつ継続的に補助するというのが効果的だと思います。また、一方で、地下水を溜め込んだら、市民に還元することも必要です。

 

つまり、皆で水を地下に浸透させ、そのご褒美のおいしい水を皆で味わってはどうかと思うのです。そこまで含めて、計画を策定し、実行したら、市民の関心も高まると思いませんか。

こんな方向でいかがです?