「公務員=悪党」という決め付けの愚かさ~やる気をそぐのもモチベーションを高めるのも市民 | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

「公務員=悪党」という決め付けの愚かさ~やる気をそぐのもモチベーションを高めるのも市民

◎公務員=市民の敵?

大阪市役所のヤミ給与事件以来、公務員=悪党、月給泥棒」という決め付けが再び市民に流布しています。でもね、公務員も皆さんと同じサラリーマンですよ。優秀なのもボンクラもいます。悪いのもまじめなのもいます。一緒くたにして、アホバカと叩けばまじめな人もやる気を失います。結局、税金が無駄になります。それなのに、あまり根拠もなく公務員叩きに狂奔する一部の議員、そして、それを見て拍手喝采する市民、という図式すら珍しくありません。

何より、本当に市役所の公務員は暇人ばかりなのか。実は部署によってはかなり多忙です。世間の公務員批判の一部は思い込みやマスコミによる洗脳です。何より、公務員の高給を批判しているマスコミの高給をご存知ですか。大手の新聞やテレビ、雑誌社の給与は今や大銀行以上です。別に高給でもいいのですが、マスコミは保護された規制産業だということも知っておいていただきたいと思います。それゆえの高給なのです。

悪事は止めさせなければならないし、ヤミ給与は詐欺、泥棒ですから、しっかり処断するとして、「公務員はアホバカ」という決め付けは止めましょう。


◎せっかくなのだから、気持ちよく働いてもらいたい

人は気分の生き物です。

気持ちよく働かせるのも議会や市民の役割です。

ちなみに、公務員の監視にわざわざ市民が出張るのは異常事態です。普段は議員に任せましょう。何のために予算の1%もつかって議会を持っているのかわかりません。そして、議員の言動にはよく注意しましょう。


◎職員や市長の悪口は、市民受けはいいものの・・・・

議員として職員や市長の悪口を言ってさえいればそれなりに受けはいいのですが、受けるために議員をやっているわけではありません。議員のうそやごまかしを見破るのは市民の仕事です。話は必ず複数の議員から裏を取るなど、方法はいろいろあるはずです。


◎でも役所は小さいほうがいい

公務員は税金を預かる大切な仕事なので、あまり待遇がひどいのはまずいと思います。また、税金を公正に扱うためには、ややこしくても手続きを守って仕事をすることを求められます。正義というより、手続きの正しさを守ることで、万人がある程度納得しうる行政が実現します。
つまり、公の仕事というのはコスト高になる運命です。だからこそ、役所は本当に必要なことだけをすべきなのです。