22-業種・業態の企画(カフェレストラン) コンセプトと施設設計のチェックポイントを学ぶ | 厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を学ぶ/竹谷経営塾。ティファーズコンサルティング

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厨房設計/飲食店開業繁盛づくりを目指す人へのアドバイスをするブログ、飲食店コンサルタント「ティファーズコンサルティングの竹谷稔宏。その他厨房会社設計部門など飲食店の心臓部である飲食店の厨房設計について解りやすく解説する講座です。

22-業種・業態の企画(カフェレストラン) コンセプトと施設設計のチェックポイントを学ぶ



カフェレストランという業態は、これまでも存在していたものの、カテゴリーやコンセプトとしては画一化したものが何もないことだろう。
近年のカフェブームで脚光を浴びていることは周知のとおりであるが、業態としてのコンセプトとしては店の企画によってマチマチであることだ。今後も業態のコンセプトによってさまざまなスタイルが登場していいように、全てをカタチにはめる必要はないだろう。
基本的には、客に支持される店であるとともに、ビジネスとして成立するか否かが重要であり、その内容を細部まで固定化する必然性はない。
一般的には、カフェとレストランの複合店あるいは複合化したものがカフェレストランという店と認識しているが、その認識も生活者のライフスタイルに合わせて適合されたものがカフェレストランという大きな括りでよいだろう。
いわゆるお茶をしたい人、食事をしたい人、時間帯も人それぞれに異なっている時代であり、種々な需要やライフスタイルに対応する空間、飲食店であることだ。
客層としては、ヤングアダルト、サラリーマン、OL、ファミリーなど曜日や時間帯に合わせた客層が変化することが理想的であろうし、異なった需要に適合できることがカフェレストランのコンセプトであろう。
この店のこだわりとしては、カフェや料理にこだわりを持つことは当然のこととして、差別化としては書籍、雑誌を自由に読めることや店内で流れているCDなど書籍、CDラックが客席とディッシュアップの間に位置していることだ。
椅子や客席は無垢材を使用し、ソファー席など子供づれのファミリー客にも対応できる席を配置している。
カフェレストランの料理としては、料理のこだわりや美味しさは専門店に引けを取らない洗練された料理であるが、ランチセットも5種類程度でグランドメニュー数も20品程度と料理の種類を多く持たないことが、カフェレストランとしての特徴でもあることだ。
客単価設定もランチセット(ドリンク付き)で約1000円、1200円、夜には簡単なカクテルやアルコール類とつまみ料理を提供できる環境にしておくことが理想的であろう。
立地としては、特別な好立地を選ぶ業態でもなく、比較的広いスペースで街の一角や駅と住宅地の間などターゲットとする客層を集客できる場所であれば、さほど限定されるものではない。
むしろ物件の天井の高さや空間が非日常的環境を作りやすい条件を優先し立地選定をすることが大切であろう。

平面計画/ゾーニング計画の重要ポイント
この店のゾーニング計画としては、入口に向かって右側手前、キャッシャースタンド、メインキッチン、奥に洗浄エリア、その後方にトイレなどの付帯施設を配置し、左側にソファー席、6人席、4人席、ベンチシート席、比較的閉鎖された客席、ダイニング空間とキッチンエリアを区画する間に高いブック、CDラック(3000ミリ)を配置していることだ。
この店の場合には、時間帯によって客層や使い方が異なってくることを想定し、幅広い客増に適合するように客席形態を計画しておくことが大切であろう。
サービスの仕組みとしては、テーブルサービスのフルサービスのスタイルをとっているため、客席とキッチンの注文は、オーダーエントリーシステムを活用していることだ。
客席の間隔も差別化の一環として広く配置し心地よい空間環境を維持できるように配慮しておくことを理解しておくことだろう。