厨房設計/ステーキレストラン/ スケッチから学ぶ施設計画のチェックポイント | 厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を学ぶ/竹谷経営塾。ティファーズコンサルティング

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厨房設計/ステーキレストラン/ スケッチから学ぶ施設計画のチェックポイント

平面計画/ゾーニング計画のポイント



この店のゾーニング計画としては、右側にセミオープンキッチン、クッキングラインの背後に洗浄エリア、プレパレーションエリア、事務所などを配置し、左側に4人席、キッチンに隣接したカウンター席、奥側壁に沿って4人掛けのベンチ席など種々の客層に適合できるように客席形態を配置していることだ。

全体のオペレーションシステムとしては、キッシャースタンドでスタッフが客層に合わせて客席までアテンドし、注文をオーダーエントリーでキッチンへ伝達するという仕組みであり、ステーキやハンバーグレストランのサラダバーコーナーの組み合わせは配置していないことである。

客席内にサラダバーコーナーを配置する場合には、比較的客席スペースが広いことが条件であるため、店全体のスペースに合わせて配置を検討することが理想的であろう。

ドリンクパントリーも客席に隣接するのではなく、キッチン内に配置し、カウンターに隣接したチャコールブロイラーの焼き場の演出コーナーに客側の視点が集まるように全体計画を構成していることだ。

各部施設計画のチェックポイント

パース図-1



ステーキレストランの内装イメージを想像すると、一般的には木基調とレンガブロックの組み合わせで内装イメージを構成することが多く、この店はこれまでの固定されたイメージを払拭するために、木基調とデザインタイルの組み合わせの少しハイタッチの内装イメージ計画にしていることだ。

特にカウンター席に隣接した焼き場コーナーを演出の主軸にしていることや客席側から料理への視覚的効果や期待を高めるライブ感を強く強調していることだろう。

腰壁には、白と赤のポイントのデザインタイルを貼り、床材はフローリングタイプの落ち着いた色調にしていることだ。

パース図-2



チャコールブロイラーの施設計画の詳細イメージである。右側にカウンターに隣接するように配置したチャコールブロイラー、下部にはステーキ、ハンバーグなど焼く前の状態に仕込んだ肉、野菜類などを保冷するための冷蔵ドロアー

隣にワークテーブルを兼ねた冷蔵コールド、シンクの並びに配置計画をしていることだ。

勿論背後のクッキングラインとのオペレーションとの組み合わせや背後の動きなどスムーズに料理を提供できるように計画しておくことが理想的であることを忘れてはならない。チャコールブロイラーの前面には、カウンター席との区画をするために、耐熱ガラスを配置し、熱や煙が客席に流れないように配慮していることが大切だろう。

パース図-3



クッキングラインの施設計画の詳細イメージである。クッキングラインの機器配置としては、右側からリーチインタイプの冷凍冷蔵庫、隣接してフライヤー、脇台のワークテーブル、その隣にガスレンジ、下部には冷蔵ドロアー、最後にディッシュアップテーブルに順に配置していることだ。

バックヤードとクッキングエリアの区画としては天井まで壁を設け、ディッシュアップのワークテーブルは、バックエリアとクッキングラインを繋ぐ役割ができるように計画している。

料理の提供は全てこのディッシュアップワークテーブルに集められることになるため、オーダリーもスムーズにできる仕組みにしておくことが理想的であろう。

パース図-4



ドリンクラインの施設計画の詳細イメージである。右側から冷蔵ショーケース、隣にビールディスペンサー、下部は樽類の収納スペース、シンク、アイスビン、コーヒーマシーン、下部にコールドテーブルを配置していることだ。

ソフトドリンク類、は下部の冷蔵コールドの保冷庫にピッチャーで保存しておき、サービスするスタイル、その他ワイン、アルコール類についは、全て冷蔵ショーケースに保冷しておき注文ごとに、ボトル、グラス提供するように全体計画をしておくことが大切であろう。

つまりいかなる業種・業態の飲食店のキッチン計画においても共通するポイントは、キッチンの細部内容やオペレーションとの関係性など具体的の理解を深めることが大切であり、常にゲストの期待感や好奇心を喚起する演出構成をどのように計画に反映できるかが、厨房計画の善し悪しを左右するポイントになることを忘れてはならない。