85厨房設計/ベーカリーカフェのキッチン計画の情報をまとめるポイント
業態特性と企画コンセプトの確立
ベーカリーカフェの業態は、ベーカリーとカフェの複合店としては、時代の生活者のライフスタイルやニーズに適合した店として注目されつつあることだ。
ベーカリーとカフェの複合店のスタイルとしては、今後とも様々なスタイルの店が登場してくるだろうし、本格的なベーカリーを提供できる仕組みがあれば、客層や需要の幅ももっと広がってくるだろう。
ベーカリーカフェのスタイルで重要なことは、ベーカリーの焼成は全て店で調理する仕組みであることであろうし、パンを仕入れて仕組みを組むことは採算性や効率性を配慮すると、ビジネスとしての成立条件が低いものになってしまうことを理解しておかなければならない。。
またベーカリー類を陳列するコーナーとして、入口の一角に陳列棚を配置し、ベーカリー類を並べてセルフサービスするスタイルが定番化しているが、繁忙時とアイドル時の人員配置や効率性を配慮すると、全体のオペレーションの流れとして効率的且つ機能的配置計画に臨むことが大切であろう。
ターゲットとする客層は圧倒的に女性客を主軸にすることであろうし、女性客を意識したベーカリー類の提案が必須条件であることだ。
朝、昼などの利用の主体は、男性客に比べて女性客が多く(立地によっても左右されるものの)、簡単にパンとドリンクのセットで朝食、昼食の代わりとして代用できる料理の一つであることが女性客の集客力を上げる重要なポイントでもある。
立地としては駅中、駅周辺、街の一角など位置していることが生活者のライフスタイルやニーズに需要を高める動機に繋がる確立が高めることだろう。
価格設定としてもベーカリー類は約80円から280円の設定でドリンクとのセットで購入しても、500円以内に納まることが理想的であろう。
勿論、男性客の場合には、パン類を選ぶ数も多く一概には客単価を想定することは難しいものの、680円ほどの設定が妥当であろう。
以下企画コンセプトの重要ポイントを箇条書きにしておろう。
1ベーカリー類は、全て店内調理システムの活用をすること
2ベーカリー陳列コーナーは、ベーカリー製造や補充など全体のオペレーションを配慮
し計画に臨むこと
3ベーカリーカフェとしての他店との差別化は、客席形態や「いごこち」も一つの店としての集客ポイントであること
4ターゲットとする主客層は、女性客に置き立地に応じて男性、その他の需要喚起できるようにしておくこと
5繁忙時とアイドル時の人員配置は、最低限の人数でオペレーションができる仕組みづくりのシステムを構築すること
6コーヒー、ドリンク類についても独自のオリジナルティーを訴求できるメニユー提案をすること
ポイントになることを理解しておくことだろう。
以下に企画コンセプトのまとめとして重要ポイントを箇条書きにしておろう。
1パン、具材類、ソース類に至るまで全てにこだわりを訴求すること
2店としての特徴をしっかりと提案できるメニュー内容になっていることが大切であること
3パン類は、冷凍生地、ホイロ、焼成するベイクオフシステムを活用すること
4ターゲット層は健康志向にこだわり女性客を主軸とすること
5立地は街の一角、駅周辺、駅中などターゲット層を集客しやすい立地選定が大切であること
6セルフサービス、テーブルサービスのスタイルなどビジネスとしての成立条件を十分に検討して企画すること
つまり厨房計画を進める前に企画する業種・業態のキッチンを計画するための情報を集めることが大切になることだ。
その企画する店の全体の飲食店とストーリーは、どのように厨房と関係するのかなど厨房設計を進める前にまとめておかなければならないことはことの他あるものであり、いかに厨房計画の詳細や内容を具体化しておくことを忘れてはならない。