ホテルレストランショー/厨房設備展示会を振り返って
毎年のようにお決まりの厨房設備展は粛々と開催されているが、果たして展示会に出展する企業にメリットはあるのだろうか。大きな展示ブースを構えれば3000万から5000万の費用がかかると言われているが、投資効果を配慮すれば到底採算は合わないことが常であろう。
では何のためにイベントに参加するのだろうか。「新規顧客を生み出すため」、それとも「我が企業ここにあり」とするただ単に見栄のためだろうか、理由はともかく、このせちがらい世の中、見栄だけでは継続的経営を維持することはできないことはわかりきったことだろう。
それでなくとも厨房機器を販売するだけの利益率が低いことを配慮すれば、もっと現実的な業界の情勢やそれぞれの企業に合わせた戦略を持つべき時代にきていることを忘れてはならない。
いまや自社の厨房機器の告知やアピールは多種多様な人にターゲットをおくより、必要としている人に対してマーケティングをすることが、効率的と言われている時代だ。
つまりもっとインターネットを活用することにある。フェイスブックというインターネットで目的を共有する人にあわせて情報を発信できる時代だ。今後飲食店を開業を目指している人のネットグループあるいは同じ思いを共有しているグループに顧客ターゲットを絞ることだろう。
ただ単に何の戦術もなく、イベントに来訪する人に片端から宣伝する手法はもう古い時代の無作為な戦略と理解すべきだ。
今後の厨房会社の告知戦略としては、イベントに一気に投資をするよりも分散し、オリジナルのイベントを開催するほうが、不特定多数に人に対して告知するほうが顧客は増加することを理解すべきであろう。
最近の厨房機器の新しい機種や改革もないままに、例年の調理機器を陳列配置しているだけで自社の宣伝や顧客集客につながることは思いがたいだろうし、新しいイベントへ対する企画方法や戦術を再検討すべき時代であることを忘れてはならない。