厨房内の床清掃方法と役割とは何か
飲食店の厨房内は汚いというイメージが業界のみならず、仕事に関わる人に共通する認識になっていることは周知の通りであろう。
何故に客席内は毎日綺麗に清掃するのに、厨房内は清掃レベルも低く疎かになりがちになるのかは不可思議なことだ。むしろ調理や食材を扱う場所であれば、衛生的には常に清潔且つ安全性に配慮した清掃管理をすることが重視されてこそ、理想的な厨房内の環境の姿であるはずが、優先されるべきものと意味合いが混同していることに大きな原因があると言っても過言ではないだろう。
よく厨房内の床はドライキッチンを維持しろというHACCPの指針も、本来の意味合いを履き違えている場合が多く、いつのまにか厨房の床に水をながしてはいけないという言葉や意味がひとり歩きしてしまうことにも、厨房の床が清潔且つ衛生的にならない理由があることだ。
厨房内を清掃する役割やドライキッチンの基本は、常に厨房内は乾いた状態を維持することがポイントであり、営業中は床をモップで常に清潔さを維持することであり、営業終了後は洗剤とブラシで床清掃し最後に消毒したモップで床全体を拭き上げて乾燥することである。
現実的に現場で行われる清掃方法としては、洗剤とブラシで清掃し最後に流水で汚れを洗い流すといった手法が定着していることだ。厨房機器の下は掃除しにくいので適当に済ませてしまうという清掃方法が一般的であろう。
理想的には、厨房機器の足にキャスターを付けて移動し厨房機器の床下まで清掃することが理想的であり、床清掃の手法や清掃しやすい厨房環境づくりに計画のポイントをあわせれば、厨房内の床は簡単に清潔且つ衛生レベルを維持できることを理解しなければならない。
また厨房内の床をドライにする意味は、スタッフが安全に作業するための大きな意味を持っていることも忘れてはならない。ただ単に清掃すればよいというものではなく、厨房内清掃にも具体的な理論と手法があることを再認識することが大切であるだろう。