こちらの老木は、今泊公民館の前にそびえています。沖縄県指定の天然記念物の巨木で、大変すばらしいです!
コバテイシ(モモタマナ)の中では、沖縄県内最大と言われており、樹高約18m、幹回り4.5mで、樹齢は300~400年と推定されています。
前回投稿の伊部岳オキナワウラジロガシに比べると若干小さめですが、幹下が枯れながらも元気に枝を伸ばしている姿を見ると老練さが伺えます。激シブです‼
コバテイシは沖縄の方言で、「クヮーディーサー」とも呼ばれていますが、こちら今泊では、「フパルシ」と称えられ親しまれているそうです。
実は戦前には、もう1本あり、ウー(雄)フパルシと呼ばれていて、こちらは、ミー(雌)フパルシと呼ばれていたそうです。
戦後、つっかえ棒を入れ、ウーフパルシを支えていたそうですが、いつしか朽ちてしまい、現在は、ミーフパルシしか残っていないようです。
また、以下のような歌が残されているようです。
歌【親泊のくふぁでさや 枝持ちの美らしさや
わやくみの妻の 身持ち美らしさや】
歌意『親泊(今泊)のクヮーディーサーの枝葉のすばらしく美しいことよ。
夫や家族のために毎日あくせく働く婦人たちの姿に似て、力強く美しいものだ。』
と歌われ、地域の方に親しまれてきたようです。王府時代には、この樹の下で豊年踊りや競馬などが行われ、憩いの場となっていたようです。
確かに沖縄では、コバテイシは古来より、各地域の集会場や墓地などに植えられ、公に親しまれている樹木ですからね。糸満市座波のアギーガー、中城村泊、久米島なども大木で有名ですよね。
それにしても、今泊のコバテイシ周辺は海に近く、潮風が心地よく吹いて、古き良き沖縄の風景が残されているので、身体の芯から癒されます。
ノスタルジア‼︎