10年も前にNHK教育テレビで放送されたコロンビア白熱教室の書籍版『選択の科学』を読んでいる。
その中に、ホプキンス大学が行ったある残酷な実感報告が載っている。
ガラス瓶の中に水と共に入れられたラットの行動を分析したものである。
死から逃れる術はない。
でも、ラットによっては、
60時間も泳ぎ続けて力尽きて死ぬものもいれば、
最初から諦めていさぎよく無抵抗に溺死することを選ぶものもいた。

残酷極まりない実験のようにも思えるが、大きな視点に立ってみると、生物は皆いつか死ぬ、その死から逃れる術はない。でも、どう生きるかについては、本当に個体差が大きい。
それは、経験による違いによるものなのか?元々の脳の違いによるものなのか?

で、いつものように私は自分のテニスを思い出す。
可能性は無いのに、私は練習し続けることを選ぶ。
そこそこ、同じようなレベルの中でまあまあ勝てることなんて目指さない。
ちゃんと基本を習得して、若い子たちに食らいついていきたい。

私は60時間泳ぎ続けるラットに自分の姿を見たようでとても勇気をもらった。

この本、テレビを見ない私にとっては初めて読む内容なんだけど、人気のテレビ番組だったらしいからみんな知っているのかもしれない。(私は『バカの研究』で知った)
面白いです!