今日は秀門会の
現代文の講義。

太宰治の「令嬢アユ」をテキストに使う。

計算されまくりの文章も
ここまでやるか級なので
気障を通り越して
凄い。

人間的には嫌いだが
文学的には凄い。

だてに坂口安吾の親友ではない。

「魂魄を鍛えるために釣りをしているのだ」の次の文が

「川の流れが囁いている」
とは思わないよ。

色の使い方も絶妙だ。

緑の川べりで緑の寝間着の令嬢の
膝上まであげた白く綺麗な脚。
脚の白さ。

次に不意に登場
する令嬢の
白いワンピース。

「釣針に鮎が近付いてきたが、
するりと身をかわして、逃げ去っていった」

そのあと令嬢は
「釣れますか」

不意に登場
するときの令嬢の
白いワンピース。

アユは・・・

釣れないよね。

きっと



太宰治は侮れない。

いま常磐線のなかで
この日記を書いています。

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​→ 令嬢アユ Kindle版

 

2018年 高田馬場・むっちゃん先生のホームでした。
 (高田馬場には太宰治の旧邸跡があるそうです)