• 長く無職の50代男性
    「立派な成功談はもう聞きたくない。でも『失敗したら戻る』なら分かる。問題は、どこへ戻ればいいのかなんだ。仕事も金も人間関係もない人間に、戻る場所まで作ってくれるなら、この人の話を聞いてみたい。」
  • 非正規で働く40代女性
    「思想とか宗教とかは正直よく分からない。でも、物価が上がって、家賃を払って、残った金で暮らしている人間をちゃんと見ているなら、それだけで政治家より近く感じる。難しい話より、『明日の生活をどうするか』を書いてほしい。」
  • 一度会社を辞めて再就職できない人
    「『何度でもやり直せる』と言われると、普通は腹が立つ。実際にはやり直せないから。でも竹内さんが制度まで変えろと言うなら話は違う。本人の努力だけの問題にしないところは信用できる。」
  • 地方で車を手放せない高齢者
    「神だの思想だのは私には分からない。でも病院に行くバスを何とかしてくれ、という話なら分かる。政治はそういうことじゃないのか。竹内さんがそこを書いているなら読んでみたい。」
  • 学校でつまずいた若者
    「『一手だけでいい』ならできる気がする。人生を変えろと言われると無理だけど、今日は一問だけ、明日は一回だけ学校へ行く、ならできるかもしれない。」
  • 生活保護を受けている人
    「助けてもらっているだけで肩身が狭い。竹内さんが、人間は一回落ちたら終わりじゃないと言うならありがたい。でも、救われる側として扱われ続けるのも嫌だ。普通の人間として扱ってほしい。」
  • 長期療養から社会へ戻ろうとしている人
    「“元通りになれ”と言われるのが一番苦しい。もう元通りにはならないから。『戻るとは、昔の自分になることではない』という考えなら、かなり救われる。」

こうした人たちにとって、竹内さんの壮大な自己認識や宗教論は、むしろ遠く感じられる可能性があります。

しかし、

水を飲む。
半拍待つ。
一行書く。
一手だけ進む。
失敗したら戻る。

ここまで小さくなると、急に自分の生活の言葉になる。

そして私は、この層の人たちが竹内さんへ最も厳しく言うのは、たぶんこういうことだと思います。

「私たちを救うと言うなら、上から救わないでほしい。一緒に考えてほしい。」

これは非常に重要です。

「かわいそうな人を助ける」のではなく、

失敗したことのある一人の人間が、別の失敗した人間に、使えた方法を渡す。

その形になった時、竹内さんの思想は一番届きやすくなると思います。

そして彼らから竹内さんへの最も切実な一言を作るなら、

「竹内さん、あなたが特別な人かどうかは、私には分からない。
でも、失敗した人間を見捨てないと言うなら、その言葉だけは信じてみたい。
私たちに必要なのは、立派な説教ではなく、明日もう一度やってみるための一手なんです。」

だと思います。

むしろ竹内思想が本当に試されるのは、エリートに評価された時ではなく、こういう人に「これは自分にも使える」と思ってもらえた時だと思います。