つまり、戸籍を読みこなすには10年かかるということ。
年末に相続手続きの書類を申請した都市銀行から「(被相続人の出生から死亡までの間の)戸籍が足りない」と電話があった。
「そんなことはない」と思ったが、念のため本籍地の役所に照会すと、やはり不足の戸籍はない。
そこで、銀行の担当者宛に「書面」で回答した(「書面」で回答したのがポイント)。
後日銀行から「当行が誤っていました。申し訳ございません」と連絡があった。
確かに、読み誤りそうな記載があったが、銀行の「読み間違い」によって相続人への振込が遅れてしまうのだ。銀行には「速やかに手続きをしてください」と申し入れた。
戸籍は奥が深い。13年この仕事をしているが、まだまだ判断しかねることがある。
受任した案件を基に、専門書で丹念に「裏取り」するのが「実務脳」を研く近道だ。
なお、戸籍に関する専門書は拙著『行政書士のための遺言・相続実務家養成講座』に掲載した。参照にしていただきたい。


