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笑顔と子どもをの竹内まさおりです^^

 

視察報告の続きとなります。

 

先日、丁度ニュース番組にて取り上げられておりましたが、熊本県にあります赤ちゃんポスト「こうのとりゆりかご」の取組について視察して参りました。

 

 

「赤ちゃんゆりかご」とは、慈恵病院が取り組んでいる、親が育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れる事業のことで、平成19年5月の運用開始から10年が経ちます。

 

これまでに全国から130人ほどの赤ちゃんが預けられ、一時保護から児童相談所や里親委託、養子縁組等へ。

 

当初、匿名での赤ちゃん受け入れは、保護責任者遺棄罪に抵触するのではといったことから行政サイドは全面的に応援することなく、また政府も、安易な育児放棄に繋がるのではといった懸念から、始めるにあたって多くの議論があったそうです。(現在も、財政的な援助も受けずに事業を行っております。)

 

(慈恵病院、奥が老人ホーム、右手が幼稚園)

 

そもそも、慈恵病院の歩みが、明治時代にカトリックの宣教師やシスターらがハンセン病患者の看病を始めたことがきっかけとのことで、そのうちに、孤児や身寄りのない老人なども受け入れ、今の老人ホームや幼稚園にも繋がっているとのことでした。

 

このように、キリスト教の力強い精神で、遺棄され命を落とす新生児や人工中絶で失われる命を救いたいとの想いから、ドイツでの取り組みを参考とし、ゆりかご事業が始まったのです。

 

現在の日本の人工中絶は、年間およそ18万件超。

つまり、出生数が約100万人ですので、妊娠の6人に1人の割合が中絶により命を落としていることになります。

 

病院では、望まぬ妊娠に関する電話相談も行っており、昨年度の電話相談件数は6,500件以上と、増加傾向。

 

望まぬ妊娠の中には、特別な事業で出産することが知られないように、病院外で出産してしまう方もいらっしゃるそうで、赤ちゃんゆりかごに預けられた新生児の8割ほどが自宅出産とのことです。

 

つまり、病院外という危険な出産であり、また、出産したばかりのお母さんが車で長距離を運転するということの危険性もあり、病院の理事長は、医学的管理化の元で出産ができる「匿名出産」が認められるように、制度改正を求めておられました。(ドイツでは、内密出産制度という、匿名にて出産できる法律もあるそうです。)

 

賛否両論あるそうですが、私は慈恵病院の取組には非常に共感致しました。

 

確かに、せっかくの新しい命が殺されてしまうのであれば、助けてあげた方が良いのではないでしょうか。また、赤ちゃんが欲しくてもできない家族に、特別養子縁組できるのではないでしょうか。

 

 

子どもに恵まれることができなかったご夫婦が赤ちゃんと対面した際の感動は、忘れられません。

 

こうのとりゆりかご第4期検証報告書

https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=17021&sub_id=1&flid=116004