平成28年8月30日

武蔵野市議会議長 深沢 達也 殿

提出者 6番 竹内 まさおり

 

市政に関する一般質問通告書

 

9月5日開会の第3回武蔵野市議会定例会で、下記のことを市長、教育長に質問したいので通告する。

 

件名:「笑い」の効力を活用した街づくり及び、キドキドのような「子どもの遊び環境」の開発について

 

1、「笑い」の効力を活用した街づくりについて

本市では、市民の健康づくり支援として体操や健康診断の受診促進などの啓発事業を行っております。先の都知事選におかれましても、市長はガン検診を掲げる候補者を応援されておりましたが、肉体的に健康であることは、生きていく上で非常に大切な要素であると私も考えます。また、平成26年のデータを見ますと、本市の精神通院の給付件数は右肩上がりで、児童虐待も増加、そして、把握されているだけでも22名以上もの自殺者と、心の健康対策も重要です。しかし、現在の、運動や医療診断を促したり、様々な相談窓口を設けるといった対策も大切でありますが、それらだけではなく、もっと「笑い」の効力を活用できるのではと私は考えます。医学的にも、「笑い」は心身の健康増進に繋がるというデータが出ており、例えば、自律神経のバランスが整う、NK細胞が活性化する、脳内物質であるエンドルフィン、セロトニン、ドーパミンが分泌されストレス発散、多幸感を感じるといったこと言われております。厚生労働省は平成25年度より、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4大疾病に加え、精神疾患を地域医療計画に盛り込むよう指定しましたが、このような、副作用も費用も掛からない「笑い」の効用を活用しない手立てはないのではないでしょうか。そこで質問致します。

 

 

A、 本市の健康福祉総合計画には、検診や食育、介護予防などを重点的な取り組みとしておりますが、「笑い」の効力に着眼した記述は見当たりません。健康増進に「笑い」の効力に着目する自治体も出てきておりますが、本市においても、来年度の計画改定時には、是非「笑い」の力を活かした計画を策定して頂きたいと考えますが、市長の見解をお伺い致します。

 

 

B、  市での「笑い」の活用を調べてみますと、寄席などが見受けられます。しかし、受け身的な笑いだけではなく、能動的な「笑い」の活用もできるのではと私は考えます。例えば、青森県では、周りの人を笑顔にできる「ほほえみプロデューサー」を2万人養成し、1人当たり70人の県民を笑顔にしようといった壮大な事業があります。笑いやほほえみで地域社会が満たされることにより、子どもや高齢者の虐待の未然防止や自殺予防、健康増進などを図るといったものであります。実際に、事業開始5年で、5歳から90歳までのほほえみプロデューサーを3万人養成し、全国で2番目に多かった自殺者数も12位とピーク時の半減。現在は7万人のほほえみプロデューサーの養成を目標とし、更なる取り組みを目指しているとのことであります。そこで、本市においても、過去に市民こころの健康支援事業で「笑いとこころの健康」といった講座がありましたが、もう一歩進み、市民が市民の笑いをプロデュースするといった、本人だけではなく、「他者の心身をも健康にできる仕組み」作りを構築して頂きたいと考えますが、市長の見解をお伺い致します。

 

 

C、         先の「青い森のほほえみプロデュース事業」では、市民だけではなく、職員を対象とした「笑いプロデューサー」の養成も含まれております。笑いの効果やメカニズムを学び、相手に寄り添う方法、相手に笑いを生み出す方法を身に着けるとのことであります。本市においても、(傾聴に関する研修はあるかも知れませんが、)そのような相手から笑顔を引き出す研修があれば、市民対応はもちろんのこと、組織内にとってもプラスに働くのではと考えますが、市長にお伺い致します。

 

 

D、         本市では、「いじめ防止基本方針」を策定し、「いじめをしない、させない、許さない」といった行動ができるよう取り組んでおり、またスクールカウンセラーの派遣や、必要に応じて「いじめ対策連絡会議」や「サポートチーム」など支援体制も整えております。しかし、そういったいじめ対策だけではなく、もう少し違った角度からの取り組みもできるのではと私は考えます。自殺者数を半減させた青森県では、先の「ほほえみプロデューサー」が学校に出向き、どうやったら自分や相手が笑顔になるのかの出前授業を行っております。そこで本市においても、物事を前向きに捉える方法やユーモアの育成といった角度からの取り組みも行って頂きたいと考えますが、市長、教育長の見解をお伺い致します。

 

 

E、  先のリオオリンピックの閉会式では、安倍総理がマリオの恰好で登場し、大変話題になりました。日本の良きPRになっただけではなく、非常にユーモアが感じられたる楽しい演出だったと思います。また、前回のむさしの青空市においては、友好都市の岩美町長が特産品の松葉ガニの被り物をしており、見ていて非常に楽しい気持ちになりました。そこで、邑上市長におかれましても、もう少しイベント等では面白い格好をし、是非市民を楽しませて頂きたいと考えますが、市長の見解を伺います。

 

 

 

2、ボーネルンド社キドキドのような「子どもの遊び環境」の開発について

 「今の子どもはゲームばかりで、全く外で遊ばない」といった指摘がされ始めて久しいですが、社会環境の変化により、公園等で遊び体を動かす子どもたちが少なくなってきております。本市も例外ではなく、禁止事項が多く使い勝手が悪かったり、事故防止のために遊具が充実していなかったり、小規模でトイレもなかったりと、あまり公園が活用されなくなってきております。また、親自身も、防犯面や衛生面から子どもを公園に遊びに連れて行く機会が減り、現在ではいわゆる「公園デビュー」ではなく、デパートやショッピングモールにある手狭な「キッズスペースデビュー」で、ママ友の輪が生まれております。しかし、子どもたちの成長にとっては、のびのびと体を動かし遊ぶ機会は必要不可欠です。なぜなら、私たちが無意識に行っている複雑な体の動きは36パターンに分類でき、その運動に関係のある脳神経の発達は12歳までにはほぼ完成すると言われているからです。つまり、学習の機会と同様に、子どもたちが体を動かせる遊びの機会に関しても、社会がしっかりと担保する必要があると考えます。そこで、質問致します。

 

 

A、 子どもたちの遊び場として、公園ではなく、屋内遊具の需要が高まっています。社会環境の変化に合わせ、子どもが体を動かせる環境整備が必要だと考えますが、市長はどのような対策を考えられているのか、見解をお伺い致します。

 

 

B、 現在、巨大なボールプールやトランポリン、アスレチック、知育玩具、おままごとセットなどが整った「親子の屋内遊び場」が増えてきており、その中でも特に、デンマークのボーネルンド社が手掛ける「キドキド」といった施設が評価されております。2004年から運営が始まり、わずか10年で全国21か所、年間243万人の来場者を記録したのことです。本市の予算約1億円弱の0123と同様に、子どもの遊び場、親の交流、子育て情報の提供などを行っており、各自治体との連携も進んでおります。例えば、八王子市では、デパートに企業誘致を行い、その集客力を活用し、効果的に市の子育て相談事業を展開したり、また大阪府堺市では、市の子育て相談施設だけではなく、大学や大阪労働局とも連携し、発達に関するの相談やマザーズハローワーク事業なども行っております。そして、1店舗当たり平均約12万人もの集客力で、街の賑わい作りにおいても大きく寄与しているとのことです。本市においても、企業誘致に関しては業種問わず、以前より様々な議員より指摘されておりましたが、本市では、このような企業の誘致は考えてこなかったのか、市長の見解お伺い致します。また邑上市政が始まり11年が経ちましたが、これまでに、市の課題解決のために誘致した企業があれば、合わせてお伺い致します。

 

 

C、         本市には、子育て支援施設や子どもの遊び場として、0123やいこっと、親子ひろば、いずみのひろば、おもちゃのぐるりん、桜堤児童館、プレーパークやあそべえなと様々なものがあります。どれも魅力的な取り組みでだと思います。しかし、年齢による分断や開催日時の制限、広さや設備的な課題、立地の問題など、様々な課題が指摘されている事業もあります。そこで、バラバラに小さな事業を行うのではなく、もう少し対象者を広げ、広くて設備も充実した親子の遊び場を整えた方が、より子育てニーズが満たせるのではと考えますが、市長の見解をお伺い致します。

 

 

D、        総合体育館の1階には、幼児向けのプレイルームがあります。今後、改修工事を計画するにあたり、キドキドのように、「子どものニーズ」にも応えられるような、子どもの運動量を増やせるような運動設備の拡充も織り込んで頂きたいと考えますが、市長、教育長の見解お伺い致します。

 

 

E、  ボーネルンド社では、学校用の遊具の開発も行っております。本市の学校にある遊具は、どのような基準で選定されているのか。また、もちろん安全性は第一でありますが、より子どもの興味や身体能力を引き出せる、こだわりのある遊具を設置して頂きたいと考えますが、教育長の見解をお伺い致します。