皆さん、こんにちは。
歯科衛生士の河村です。
まだまだ残暑が厳しい時期、そんな時、欠かせないことの1つが「水分補給」ですね。
皆さん、水分補給はしっかりとされていますか?
この問いに、大体の方は「はい」と答えるでしょう。
暑い夏の時期の水分補給は当然ですが、寒い冬の時期にも隠れ脱水(脱水症の一歩手前で、身体に必要な体液(水分)が減っている状態)のように、水分補給は一年を通して大切なことと言えます。
私たちが生きていくために「水」は欠くことのできない存在ですが、その摂取量が不十分であると、健康への障害や多くの悲劇を引き起こしています。
特に児童生徒を中心に、スポーツなどでの熱中症による事故が後を絶ちません。また、中高年で多発する脳梗塞や心筋梗塞も、水分摂取量の不足が大きなリスクの1つとなっています。これらの脱水による健康障害や重大な事故の予防には、こまめな水分補給が効果的です。
寝る前、起床時、スポーツ中およびその前後、入浴前後、そして喉が渇く前に水分補給を心がけることが重要です。
糖尿病、動脈硬化、高血圧、心不全で利尿薬を服用している方は、重症化しやすい傾向があります。これらの人たちは、水分保持力が低下しています。例えば、動脈硬化や糖尿病がある場合、腎臓の機能が低下し、水分や電解質を失ってしまいます。
また、血糖値が高いと、体内の水分が減少し、血液がドロドロになる可能性があります。利尿薬は脱水を促す作用があるため、これらの薬を服用している人は慢性的に脱水状態になりやすいです。(※一部、厚生労働省HPより抜粋)
私たち歯科でも「ドライマウス」という言葉があります。
これはお口の中の水分、主に唾液が不足しておきる症状です。
高血圧、糖尿病、心疾患、アレルギー性鼻炎など、長期にわたりお薬を服用している方は、薬の影響で唾液が出にくくなり、慢性的にお口が乾燥してしまいます。
この状態が続くと、むし歯や歯周病にもなりやすくなります。唾液が出にくくなるもう一つの要因として、水分補給不足もあります。
一番効率良く水分補給するには、やはり水が最適です。
麦茶や緑茶も悪くはありませんが、これらの飲み物にはカフェインが含まれており、飲み過ぎると逆効果になる可能性があります。できるだけ、水をおすすめします。
では、1日にどれくらいの水分補給を目指すといいでしょうか?
厚生労働省のHPによると、成人の方でおおよそ2.5リットルが適量だそうです。ただし、体重や年齢によっては違いがあります。食事中に摂る水分を含め、1.5リットル程度の水を飲む必要があります。
実際には、500ミリリットルのペットボトルを3本用意して「1日で飲みきるぞ!」と意気込んでも、本当に意識しないと1本も飲みきれないことがあります。意外と水分補給できていないことがわかります。(注意:腎臓疾患などで水分補給に制限がある方はご注意ください)
体やお口の中の疾患予防のためにも、しっかりと水分補給をすることは非常に重要です。皆さんも日頃から水分補給を少しでも意識してみてはいかがでしょうか。
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