こんにちは。竹内歯科医院、歯科助手の本田です。
緊急事態宣言も解除され、やっといつもの日常が戻ってくると思っていた矢先に、
北九州市での感染拡大…全国のトップニュースでもこのニュースが出ており、
不安な日々を過ごしていらっしゃる方も多いと思います。
不要不急の外出はなるべく避け、
こまめに 手洗いとうがい を行い、体力と免疫力を落とさないようにしっかり食べて、しっかり睡眠をとる。
この状況が一日も早く終息し、安心して生活できるよう、一人一人が感染拡大防止に取り組んでいきましょうね。
さて、話は変わりますが、皆さんは
「オーラルフレイル」 という言葉をご存じですか?
「オーラル」は「口、口腔の」という意味で
「フレイル」とは「虚弱、衰弱」という意味です。
つまり「口の虚弱、衰弱」という意味になります。
簡単に言うと、お口が弱った状態、口腔機能の低下です。
では、口腔機能が落ちたままの状態が続くと、どうなってしまうのでしょうか?
お口の機能が弱まる → 十分な食事が出来ない → 栄養も十分にとれない → 身体が弱る → 筋肉が減っていく。
このように、筋力が落ちて日常的な動作が苦手になったり、歩いたり、階段を上ったりするのが辛くなると、
外出することも減り、さらに筋力がどんどん落ちてしまいます。
「お口が弱って食事が出来ない」というのは
「全身が弱って日常的な活動が出来ない」ということに繋がっていくのです。
こうした状態が重なり、日常的な生活を営みにくくなると、他人の力を借りなければならなくなります。
そのことを「要介護」と言います。
「フレイル」はこうした「要介護」に至る前の状態であり、
「健常」である状態から少し身体の機能が下がった状態を指します。
「フレイル」の状態であれば、適切な介入を受けることにより、
「健常」に戻ることができるという境目の段階でもあるのです。
それでは、ここでセルフチェックを行ってみましょう。
最近お口の中でこんなことに気になることはありませんか?
①歯磨きやうがいが上手く出来ない
②お口がいつも乾いている、唾液が出ない
③噛み砕く力が落ちている
④食べ物が口の中からこぼれる、口の中に食べ物が残る
⑤舌で上手く送りこめない
⑥上手く噛めない(歯や入れ歯の調子が悪くないのに噛むことが困難になった)
⑦上手く飲み込めない、ムセたり食事時間が長くなった
⑧食べ物の量や食べ物の種類を控えることがあった
⑨思い通りに喋ることが困難だ
⑩最近、体重が減った
⑪缶やペットボトルの蓋が開けにくい
⑫歩くのが遅くなった
日常的な食事やお口が関わる状況で問題が出てくると、お口が弱っている、
つまりオーラルフレイルということになります。
この状況がさらに進むと、口腔機能低下症になります。
口腔機能低下症は「疾患」として治療できますが、オーラルフレイルは些細な「兆候」として、
訓練によって回復することが出来ると言われています。
もし、チェックリストにチェックが入った方はお口や身体に何かしらの症状が出ているかもしれません。
竹内歯科医院では、口腔機能低下症の検査やトレーニングなども行っております。
ご自身や家族、周りの方に心配なところや気になるところがある方はまずお電話で相談してみて下さい。
参考資料
患者さんのためのオーラルフレイルと口腔機能低下症の本 菊谷武著