美容師として、今思う事。 | 渡井タケトの本音ブログ

渡井タケトの本音ブログ

【Watai】自由が丘 代表 渡井タケトのブログ。
まっすぐ王道で生きる美容師。
日本一目指してます。
正直者はバカを見ますが、最後は笑うと信じてます。

こんにちは。

自由が丘の美容室Watai(ワタイ)代表取締役社長の渡井タケトです。

久しぶりのブログになりますが、今回は私の思う美容師という仕事について執筆します。


美容室Wataiは3年8ヶ月前に東京、自由が丘で4席のサロンから始まりました。拡張移転をし、今の14席のサロンになって2年が経ちます。





立ち上げてからの3年間は全力で駆け抜けていました。

いつの間にかオープニングスタッフはいなくなり寂しい気持ちもありますが、会社としてまだまだ未熟だったこと、それをケアしきれなかったのは私の責任なので真摯に受け止めています。

今となってはメインアシスタントの湯口が1番の古株となり、彼女の将来が今の僕にとって1番の楽しみでもあります。

ここ半年で会社として成長する為に福利厚生の見直しを徹底的に行い、まだまだですが、スタッフ全員が有給をしっかりとコンスタントに使える環境まで持ってこれました。

令和にアジャストさせる。

美容師はいつの間にか夢を追う特別な仕事から、働き易さを求める世間一般でいう普通の会社になりつつあります。

賛否両論ありますが、働き方の改革は確かに大切ですし、しっかり休んで効率の良い雇われ方はトレンドですよね。

しかし、
SNSや集客で成功している美容師達は、本当に残業していないのでしょうか。

サロンワーク中は業務に追われ、24時間予約のDMや LINEの嵐。

毎日投稿しなくても、常に頭の中は記事の投稿などの仕事で頭がいっぱい。

メーカー様やサロン様の案件の多い美容師は、それにプラスして新製品や開発商品のフィードバックや開発。

サロンワークが休みなら撮影やセミナーで飛び回る為、休みなんて無いというが当たり前です。

不思議な事ですが、人気のある美容師の共通点はこれを楽しめているんです。

その答えは簡単です。

出来ない理由を探す時間を極力無くしているからだと思います。

もし、30代をピークにするのであればこれで間違いなく年収1500万の美容師になれます。

今回はここからが大切な話です。

年収1500万を目標にする人は絶対に雇われていた方が懸命という事です。


なぜかと言うと、結局私も含め月間500万円以上を売り上げる美容師は結果の出ない美容師の行動が理解出来ないという点で、大きなストレスを感じるはずです。

サロンの指名なしのお客様に入る必要もなく、新規は基本取らないと言っていても紹介が絶えない。

トップに立てばサロンスタッフの教育。

さらに私のようなワンオペ経営者になれば、労務から給与、何から何までやります。


正直、私は雇われていた時もそれなりに大変でしたし、教育や外部活動をずっとしてきた人間なので、美容師だけして使えないスタッフは切り捨てて、成長株を育てて文句を社長に言っていた時が1番楽でした。

しかし、ここがターニングポイントだったんです。

あの時が楽だったな。
あの時が楽しかったな。

こんな事振り返っているから自分が成長しない。


ハイプレーヤーと会社の両立は不可能と言われていますが、最近はその通りな気もします。

勿論、私じゃないと困る!

というコアなお客様の髪は僕が鋏を握れる限りは続けていくと決めていますが、このままではWataiと言うサロンは、僕だけが凄いその辺にある美容室と変わらない感じになります。

私が日本に留まり、経営者となり、自由が丘から始めた理由。

小学生の時から海外で美容師をして、高校を卒業したらニューヨークへ行く事を決めていましたが、当時父に『まずは日本だろ。しっかり日本で技術をつけろ。』

英語も話せない父になぜそんなこと言われなくてはいけないんだ。

たかがロンドンのサスーンに行ってただけじゃないかよ。

と10代は思っていました。


しかし今は父が生前に言っていた『100年続く企業にしたい』これを遂行する事に重きを置きました。

なぜそうなったのか。


それは自分が永遠とプレーヤーとしての為に力を注いでいたら、ここから30年間業界に影響を出せる様なトップサロンにはならない。


有名店になるか決まるのは会社設立してから8年以内。


経営者の方がよく言う考える事もろくに出来なくて、結果も出せない中途半端な美容師を多くした方が会社として成長する。


正直、僕は自分の意見も持たずにマニュアルや決まりだけで生き、自分の人生を自分の為だけに使う人間が理解出来ません。

人の為に生きて、自分は犠牲にしているからです。

なぜか。

それは自分の夢は自分が1番になる事ではなく、日本トップクラスの技術を社員全員がそれぞれの方向で発揮をして、本物の美容師が日本一をそれぞれWataiという看板を背負って突き進む事だからです。

ここ8ヶ月は迷いもありましたが、やはり後ろめたい気持ちを持って経営はしたくありません。

だから今年は経営者として成長する為に、現場は任せる事に挑戦しています。

スタッフの教育もオフィシャルでは私も退き、希望者のみ休日に教える。

サロン出勤日数を今年は多くても20日、来年は15日。

幹部以外との話はなるべくしない。

一見冷たく思われるかもしれませんが、今まで目線を落として『お前が疲れたら、俺が全部やってる』の精神は封印して、『あなたがやりなさい』の方向に変更です。

スタッフの不満が出なくするには、アシスタントをゼロにして、マンツーマンのサロンにして、単価を下げてサロン新規をガッツリ集客して、リピート率を30%で良しとする方法です。

はっきり言いますが

そんな事はしません。


Wataiが目指すは美容を最高のエンターテイメントとしてご提供する事。

お客様一人一人に合わせたオートクチュールなデザインと接客サービス。

一生残るなら一生面倒を見る、美容師のピークを30代ではなく、65歳と考えるヘアサロン。

一生安心して残る理由を持つ社員を育てる事。

美容師としての仕事だけしていれば、その辺のワンマンオーナーよりも良い暮らしの出来る給与体制。

売上高に頼らない、幹部としての付加価値を持てる人間への6年計画の教育。

アシスタントはもう基本的には中途で取りません。

1年目というよりも、入る段階で人に感謝をできて、素直で言い訳しない子だけを採用します。

2025年に大きなチャレンジをしたいので2023年は4人から6人の採用を考えています。

2025年までは私も限られた日数ですが全力でサロンワークをしていきます。

この2年で来年度採用の子達も含め、どこまで育てられるかがポイントですね。

楽しみしかないこの追い詰められた状態。

やるかやられるか。

Wataiは日本一を取ります。