サバラ社のNTM向け新薬、フェーズ2段階です。 | 非結核性抗酸菌症を考える

非結核性抗酸菌症を考える

あっころと申します
2018年5月の健康診断で肺の結節影を指摘されました。
現在、非結核性抗酸菌症疑いで経過観察中です。
今後の治療や今できる健康対策など書いていきます。

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NTMawarenessさんのフェイスブック2018年2月11日の記事に

NTMにも効果が期待できそうな新薬がフェーズ2段階に

入っているとの記事がありました。

 

開発しているのはアメリカのサバラ社の

Molgradex(モルグラモスチム)という薬です。

 

https://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=en&u=https://savarapharma.com/development/clinical-trials/clinical-trials-molgradex/&prev=search

アメリカのSAVARA社がPAP(患者肺胞蛋白症)を対象にMolgradexの臨床試験をアメリカで行っています。

 

ただ2019年6月現在、患者肺胞蛋白症に対しては有効性が示されてなく、今後のどうするか当局と検討中とのことです。が、同じ薬がNTMには効果があるのではないかと、治験が同時進行中で、こちらはフェーズ2まで進んでいます。

 

https://savarapharma.com/investors/press-releases/release/?id=2374418&fbclid=IwAR1235iYtH0hxlUe30cRV0IUZ3IDi5yAJ19dGBwjbyeY7tEsPvj259e4BSM

Molgradex(モルグラモスチム)は遺伝子組み換えの吸入式のGm-csf製剤と言われるもので、

Molgradexは、細菌を直接標的とするのではなく、肺の先天性免疫システムを刺激することによってNTM感染症の治療パラダイムを根本的に変える可能性があり、それによって抗生物質耐性の問題を回避します。

直接菌を殺すというのではなく、

免疫を活性化することで治療するそうです。

 

現在NTM肺感染症の30人の被験者(18歳以上)を対象としたMolgradexの非盲検非対照多施設で少人数での有効性の確認

をしています。(フェーズ2試験中)

 

この薬は吸入式でない注射剤は販売されていて(欧州、アメリカのみ)、癌治療後の骨髄抑制(血を作る力を回復させる)に使われているそうです。日本では承認、臨床ともなされていない。

 

ただGm-csfは顆粒球を刺激する因子なので免疫細胞を刺激するので、自己免疫疾患を誘発するリスクがありそうです。

 

また多分高い薬になるので承認されたとしても3剤治療で効果が出なかった重傷患者への投与となるのでは、と

 

それでも効果が確認でき承認されれば、NTM患者の治療薬の選択が

増えるので大変ありがたい話です。