題名のない音楽会『オーケストラと夢をかなえる音楽会~夢響』⑤エピローグ | 之或古今駄句冗句集

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ノアール・アンサンブル・ウィンズ指揮者のブログ。主に団員向けに詠みあげます。

本番の演奏が終了し、軽くインタビューに答えてステージ袖に戻ると、藤岡幸夫さんが「イエーイ!」と(客席まで聞こえていたらしい)大きな声で迎えてくれました。こうして今回の夢響で唯一の指揮者参加だった私の出番は終わり、残りの4人の伴奏のためにマエストロ藤岡さんはステージに入っていきました。

藤岡さんが出演されている「エンター・ザ・ミュージック(BSテレ東)」は毎週欠かさず見ていますが、実際にお会いしたご本人はあの番組のトークコーナーそのもの。藤岡さんが指揮した一連の吉松隆作品のCDはほぼ持っています。タルカスの演奏もハイテンションでカッコいいですね。

 

今回はゲストに見届け人として日本の音楽会で大活躍中の皆さんが出演されました。心から尊敬する大スターばかりですので、会場で一気にお会いした時はもう何をしゃべったらいいのかわからなくなって、あまり交流できませんでした。インターネット時代です。もしご本人が読んでいらしたらと思って、それぞれの方について書きます。

 

ギタリストの村治佳織さん。しばらく前になりますが、福岡で行われたソロ・リサイタルは聴きに行きましたし、フランクフルト放送響とのアーノルドのギター協奏曲も聴きました。端正な演奏と美しい音色が今でも印象に残っています。

 

ピアニストの反田恭平さん。2018年6月のロシア・ナショナル管とのチャイコフスキーのピアノ協奏曲を聴きました。強靭で揺るぎない演奏が素晴らしかったです。テレビで聴く完全無欠の演奏はいつ聴いても圧倒されます。

 

作曲家の服部隆之さん。私は昔からテレビや映画のサントラが大好きで、服部さんは憧れの存在です。有名な「王様のレストラン」のほか、「正義は勝つ」「ラヂオの時間」のサントラCDは何度も何度も聴きました。「新選組!」「HERO」のテーマはもちろん好きです。

 

指揮者の山田和樹さん。テレビで観たスイス・ロマンド管や、「ゆく河の流れは絶えずして」は何度も観た好きな映像です。三善晃「連禱富士」の録音が発売されたときはすぐにCDを買いに行きました。私が最も好きな若手指揮者の一人です。残念ながら福岡で演奏する機会がこれまで一度もなく、私は実演を聴いたことがありません。どこかで機会があれば必ず聴きに行きたいと思っています。

 

サックス奏者の上野耕平さん。若手ナンバーワンのスター奏者でテレビのバラエティ番組にもよく見ますね。上野さんが2017年6月に九州交響楽団に客演したとき、私は仕事で聴きに行けなかったのですが、息子は感動して頬を涙が伝っていたそうです。こんなことは普段は絶対ないんですけどね。。

 

藤原道山さんは仕事の関係で以前からお会いする機会があり、ご自身は吹奏楽部でフルートを演奏されていたのもあって、よく吹奏楽や音楽のマニアックな話をさせていただいております。日本を代表する尺八奏者であり、類まれなる才能の持ち主で、同世代として誇りに思います。

 

夢響の放送が2018年10月に終わって、見た方々がノアールの演奏会に足を運んでくださり、演奏後には何人も声をかけていただきました。夢響に出演された何人かの方ともSNSで繋がりができております。

2019年2月には藤岡さん指揮/日本フィルの九州ツアーが行われ、佐賀公演と福岡公演でお会いできました。(いつものあのテンションで明るく迎えていただきました)

同じく2月には反田さんと日本センチュリーの佐賀公演で再会し、3月には道山さんと福岡でお会いしました。

 

こうして夢響をきっかけにそうそうたる音楽家の皆さんと知り合うことができたことは、自分にも息子にも大きな財産となりました。そして一流の方と触れ合ったことで、何か自分の中の音楽的欲求に火が付いた感覚があります。もっと音楽を深く追い求めて行きたいと思いますので、よろしければ私が指揮する吹奏楽団ノアール・アンサンブル・ウィンズの演奏にも接していただければ幸いです。

 

ノアール・アンサンブル・ウィンズ

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そしてその後、息子のサックスは飛躍的に上達しています。2019年2月の全日本ジュニアクラシック音楽コンクール福岡予選会・本選会で木管楽器部門の高校生の部で銀賞(金賞なし)、1位通過。3月に東京で行われた全国大会では5位に入賞しました。

夢響での経験や多くの方々との出会いとご協力により、音楽面でも人間的にも成長しています。今後、どこかでお目にかかる機会がありましたら、優しく見守っていただきますようお願いいたします。