こんにちは。
今日は業界のお話です。
珍しく真面目な話なので興味がなければスルーしてくれ。
皆さん、欲しい本が無くて注文したら『1週間から10日かかる』
って言われたことありませんか?
事実光進堂でもそうご案内している。全国どの本屋も基本的には同じ仕組みだ。
なぜこんなに時間がかかるのか?
簡単に説明しよう。
本の流通の仕組み
本屋はどこも取次ぎ会社を利用している。ネット販売業者は除く。
そもそも出版社は数千社ある(さっき調べたたら4300社あるそうです)
いちいち会社毎に荷物を作り、発送していたらエラいコストがかかる。
送品と返品の2回荷物の行き来が必要だからだ。
それをまとめて書店ごとに送品する業務をしてくれるのが取り次ぎだ。
全国4300社から集めた本を書店ごとにまとめ配送してくれる。
で、本の注文なのだが
① 本屋→取次ぎの倉庫にある場合 これは2~3日で届く
② 本屋→取次ぎの倉庫にない場合
本屋→出版社に注文→出版社の倉庫から出荷→取次ぎ倉庫→本屋
という流れになる。出版社も大きなところだと数万のタイトルから
探して取り次ぎ店に出荷する。
この場合 出版社→取次ぎ店→本屋という2回の輸送がある。
こうして注文してから1週間くらいかかる。
しかも土・日・祝は出版社も休みのため、例えば金曜日の夕方受けた注文
は週明けの注文となるので、さらに時間的ロスが生まれる。
アマゾンなどのネット販売は自社で巨大な倉庫を持ち、そこで在庫を抱えて
いるのだという。
だから、翌日発送とか出来るのだろう。
しかし、数十年前から基本的に同じシステムでやっている。
いくらシステムをお客様に説明したところで、
『言い訳』に過ぎないと思う。
光進堂では、俺が入ったころに比べ注文は少しだが減った。
1週間も待ってくれるお客様が減ったというのもあるが、それはどの店も一緒。
それより、『こんなのあったの?面白い!』って衝動買いしてくれる方が増えた。
だからこの不況で業界全体がやばいことになっている中、
おかげさまでやってゆけている!
言葉は悪いかもしれない。
↓
うちはお客様に媚びないよ!
ベストセラーなんかに振り回されない!
夢はベストセラーを1冊も置かない店!
本を超個人的な好き嫌いでならべる店!→一部実施してます。
マナーの悪いお客にはお帰りいただく店!→これまた実施中です。
いつも同じことの繰り返しになるが、アイデアと個性で生き残る!
今日も本の仕入れに行ってきて、途中で都内の大型店も見てきた。
知らない人がいないくらい、メジャーな大型書店だ。
こんな小さな店の店長が言うのも悪いが、
言っちゃいますね!
活気がない・・・個性がない・・・画一的・・・地味。
おまけに店員色白で顔色悪いし・・・愛想ない。
俺様の方がよほどイケてると思ったね(笑)
例えば数十冊も積んである本・・・・『TVで紹介されました』のPOP
ただなんとなく震災関係の本を集め(多分セットで送品されたのを並べただけ)、
その隣のコーナーにはAKB総選挙(もう終わったらしいが・・・)の山が・・・。
まあ勉強になりました。悪い意味で。