Memory ~RCサクセションが聴こえる~

Memory ~RCサクセションが聴こえる~

偉大なロックンローラー・忌野清志郎への思いを綴ります。

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「人間のクズ」という歌に心癒される。




我ながら、世界的に見てかなり特異な人間である。






この「冬の十字架」というアルバムは、かなりネガティブな感じの歌詞の曲が多い。


先に上げた「心のボーナス」という歌は、こんな一節から始まる。

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崖っぷちの清は、いつも感じてた。

吹き荒ぶ風にただ弄ばれて。


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清志郎の当時の状況は正にそんな感じだったんだろう。



そんな社会への脱力感すらロックに変え、世の中に発信する。

それも清志郎らしさなんだと感じさせるアルバムである。



このアルバムを聴くと、自分の小ささに気がつかされる。


世の中に向かって、



「オレはクズなんだー!」



とシャウトする偉大なロッカーに、



「キミはどうだーい?」


と言われちゃった日には、



「イエーイ!! オレだってクズだぜー!」



とシャウトで返したくなる。



今の自分を認め、受け止めて歩いていけば、今までとはまた違った世界が見えてくることに気付かせてくれた清志郎の歌に、このときすっかり惚れ込んでしまった。




ここで再び「心のボーナス」の歌詞を紹介します。


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「心のボーナス」



崖っぷちに立ってるのは清だけじゃないだろう


近くを通ったなら声をかけておくれよ


君にあった立ち方をみつけられるかもしれない


あ~、心のボーナスがほしい



あ~、心のボーナスを、ボーナスをおくれよ



今すぐに

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冬の十字架について、僕の思いを書き記させていただきます。




このアルバムに関していうと、代表曲はなんといっても「君が代」


しかし、僕にとってはそれ以上にガツンときた曲が3曲ある。




一つ目は「来たれ21世紀」


2つ目は「心のボーナス」


そして3つ目は「人間のクズ」




多分、もしこのブログをお読みになってる方がいるのであれば、一番気になるタイトルはやはり3つ目の「人間のクズ」ではないかと思います。


このアルバムに出逢った当初、僕もやはり気になったのはこのタイトルでした。




先に書いたように、当時の僕は正に自己嫌悪の日々を送り、生きる価値なしとすっかり希望を見失ってました。
癒やしを求めて優しいものにすがって生きるへなちょこ野郎でした。



その時このタイトルを見て、正に今の自分にピッタリだなぁと、何気なく購入しました。


そして、ラジカセ(懐かしい言い方…)から流れてきたのはこんな歌詞でした。


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「人間のクズ」


川のほとりで自殺を考えた

だけど、怖いから

やめた

俺はダメな奴だ もう死んでるんだ

腐った心の持ち主 誰にも合わせる顔がない

クズクズクズクズ人間のクズ

クズクズクズクズ人間のクズ

クズクズクズクズ人間のクズ

クズクズクズクズ

俺のことさ


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最低な歌詞である。



しかし、曲調はあまりに朗らか。

なにか馬鹿にされてる感じがする…。




しかし、、、

頭からこの歌詞が離れない。


そして、、、

なぜか笑ってしまう。



こんなろくでもない歌になぜか魅了され、それまでのヘドロのように沈んでいた気持ちが妙に霧散していく感じがした。




そんなわけで、長々と書きますが、次回もまたこのアルバム「冬の十字架」について書かせていただきたいと思います。

大好きなアルバムなんで、もう少し書かせてください…。







Memory ~RCサクセションが聴こえる~-冬の十字架.jpg



ご存知の方もいるかもしれない。


このアルバムはインディーズレーベルにて発売されたものである。



なぜキングオブロックの忌野清志郎がインディーズでCDを出さなければならないのか。


それは、このアルバムには問題の曲が収録されているため、公には発売できなかったからである。



その曲の題名は、




「君が代」



知らない人は「は?」といった感じかもしれない。


しかし歌い手はあの反骨のロックンローラーである。
ただの君が代のはずがあるわけがない。


清志郎はものの見事にこの君が代をパンクに歌い上げたのである。


当時それはまさに清志郎だからこそやってのけた、正に「異業」である。


清志郎が「君が代」をパンク調にカバーした理由は、その年に成立した「国歌国旗法案」への正に反骨心である。



清志郎はつまらないことがキライな人です。

清志郎にとって、国歌だの国旗だのつまらないことなのです。

それを法で縛り付けるなんてくだらねぇと、自分なりの君が代を歌うことで世の中に知らしめてやろうとした。



結果、発売中止。


しかし不屈のロッカーはインディーズで発売させることにまで踏み切った。


清志郎はこれまで、なんども発売中止となる曲を書いてきた。

そんな大人の事情に負けず、清志郎は自分のやりたいことをただやるだけなのでる。




でも!


買った当時はそんな事情なんてさっぱり知りませんでした。


君が代も衝撃的でしたが、それ以外の収録曲で僕の心を掴んだ曲を次回書き記したい。