ゴールデンウィークに入り各地で夏日になったところが多かったと思いきや、今度は明け方の気温が下がったり日中の気温もあまり上がらない肌寒い日になったりと温度差が激しい日が続いています。

この様な気象状況に身体は常に反応していますが、暑ければ体温を下げようとしたり寒ければ体温を上げようとしたりします。それを行っているのは指令塔となる脳です。指令を出す前に暑さ寒さを脳に伝えているのは温度を感じ取る感覚神経(温痛覚神経、冷痛覚神経)になります。脳は感覚神経から受け取った情報をもとに指令を自律神経(交感神経、副交感神経)に伝えますが、自律神経に伝える直前に脳からの信号を増幅する機関があります。その機関で増幅される倍率には個人差があります。ある人は低い倍率しか増幅されませんがある人は高い倍率で増幅され、増幅された信号が自律神経に伝わります。脳の興奮は両者同じだとしても増幅率が異なることで各臓器などの信号を受け取る機関に少ない信号が伝わるのと大きい信号が届くのとでは各臓器などの機関の働き方が異なります。

あたかも自律神経が正常ではなくなっているから体調が悪くなっていると思われがちですが、自律神経は、脳の興奮状態を伝える信号をさらに増幅された信号を受け流すだけの例えて言うなら電線や家電の電気コードとしての役割でしかないのです。自律神経系の疾患の多くは脳の興奮が自律神経に伝える増幅率が高くなればなるほど各臓器などの機関が極端な働きをしてしまう事による症状ということになります。

自律神経のバランスを整える方法にはいろいろな方法がありますが、いずれも脳を落ち着かせる方法で対処療法になります。いろいろな方法がある中、自分自身に合う方法をチョイスしてその都度行なう事は良いことでしょう。お薬も同じことになると思います。

沢山いろいろな対処法を覚えておくことで、様々な場面でそれらを上手にチョイスして実践できることも良いことでしょう。マインドフルネスや腸活も良い方法です。

しかし、根本的な問題は、脳の興奮を少ない増幅で自律神経に伝えるようにできるかどうか。になります。