妊娠の喜びから一転、流産したときの悲しみははかり知れないものです。なぜ?何が悪かったのだろう?原因は?と考えることでしょう。流産の原因を調べる方法のひとつが赤ちゃん(胎児、絨毛(将来胎盤になる組織))の染色体検査です。

染色体の検査法は大きく分けて2つあります。ひとつはGバンド法といって従来から行われてきた方法です。もうひとつはNGS(次世代シークエンサー)やマイクロアレイを用いる新しい解析法です。

Gバンド法は無菌的に採取された検体を培養して行ないますので、流産手術が必要となります。

NGS法は完全に無菌的である必要はないので、自宅や外出先で自然排出された状態でも検査が可能です。

2021年12月現在、胎児絨毛染色体検査に健康保険の適用はなく5万円〜15万円かかります(Gバンド法は先進医療認可施設で行うと助成金が下りることがあります)。決して安価な検査ではありませんが、ここで流産の原因を調べておくことは、次の妊娠成功に向けて検査や治療の計画を立てる上で大切な情報を得ることができるため、われわれ不育症の専門家は2回目以降の流産ではできる限り染色体の検査をするよう勧めています。

NGS法の詳細は、竹下レディスクリニックの公式ブログに掲載しましたのでご参照いただければと思います。

 

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