こども局 令和3年度予算特別委員会 局別審査(3月3日)続き↑

 

・小学校内における学童保育について

 

○黒田武志

 学童保育は,放課後,学校休業日など,保護者の代わりに児童を預かり,適切な遊びや生活の場を提供する保育サービスとして,本市でも重要な役割を果たしている。近隣の西宮市や明石においては,学童保育は小学校で実施されているが,本市においては基本的に児童館で実施され,過密の場合や,今後,過密になることが予測される場合は小学校を中心とした設備を行っている。これまでも議会において指摘してきたところではあるが,学童保育は、子供が小学校から児童館まで移動する安全面や小学校ではグラウンド・運動場が使えるといったことなどを考慮すると,本市でも原則小学校での実施に切り替えていただきたいと考えるが,見解を伺います。

 

○八乙女こども家庭局副局長 

学童保育の整備であるが,本市では定員を設けずに,希望する児童全てを受け入れる方針で,需要のある小学校区1つを基準として学童保育所の整備・助成を進めている。基本的には児童館を活用して実施するということになるが,利用児童数が多くて,児童館だけでは対応できない場合については,実施場所については,各小学校の状況を踏まえ,学校内の空き教室を中心に学童保育コーナーの整備を行っている。現状としては,学童保育を設置している小学校区154か所のうち60か所において,小学校敷地内での学童保育を実施している。今後、新たに整備を行う場合については,まずは余裕教室の学校敷地内での改修,敷地内の別棟の建設による専門室の確保と学校内での実施場所確保を第一に施設整備を進めている

 

  一方で,学童保育ニーズの高い地域は,小学校の児童数も多く、多くの学校で場所の確保ができないというところがあり,その場合については,地域の会館,民間物件の活用等について,様々な手法を用いて取り組んでいるところである。市内の地域や施設の状況は様々なので,委員御提案いただいた,一律に小学校区に切り替えるということは難しいと考えている。今後も学童保育の需要動向や各小学校の状況なども踏まえながら,子供たちが安全・安心に過ごせるように,場所の確保を第一に取り組んでまいりたい。

 

○黒田武志 

全ての学校で,原則小学校でというのは,児童館との関係もあり,難しい面があるというのは分かるが、新型コロナ感染症対策を考考えると,現在の児童館での活動において三密の回避は課題である。全ての小学校での実施に切り替えることが難しいとしても,今,児童館でお預かりしているお子さんを,小学校の広いグラウンドで,のびのび元気いっぱい遊んでほしいと思っている。現在は学校内での施設や,隣接している児童館でも一部実施されているが,学童保育における学校での運動場の利活用について,見解を伺います。

 

 

○八乙女こども家庭局副局長 

特に,今年度においては,三密を避け,できるだけ広いスペースでということで,学校の協力をいただいて,空き教室やグラウンドの活用を進めていただいている。現状では,比較的小学校に近い児童館においては,学童保育を利用している児童が小学校のグラウンドを利用して外遊びを行っているのは13か所である。広いグラウンドでのびのびと過ごしていただけるということで,学校にも御協力をいただいている。

  それから,先ほどもお伝えした,小学校で実施している学童保育コーナー60か所については,全て小学校のグラウンドを利用するということができている。引き続き,教育委員会,学校と連携しながら,その場所が確保できるように調整をしていきたい

 

○黒田武志 

例えば,西区でいうと有瀬小学校と有瀬児童館,伊川谷小学校と伊川谷児童館など隣接していても,使用されていない児童館,小学校のグラウンドが、まだまだたくさんある。教育委員会と学校現場,また地域の方々も含めて調整が難しいとは思うが,子供たちには児童館で過ごすだけではなく,学校の運動場で、のびのび元気いっぱい遊び,健全に成長してほしいと願っている。今後は現在,行っている小学校や児童館の事例を参考に,教育委員会とも連携を強化しながら,学童保育での運動場の利活用を広げていただきたい。

  

 

・学童保育における送迎支援の実施について

 

○黒田武志 

 送迎支援の実施について,例えば小学校から距離が遠い,また,道路交通量が多い経路にある学童保育施設において,送迎支援を実施するとのことだが,具体的に支援というのはどのようになるのか。

 

○八乙女こども家庭局副局長 

小学校から距離の離れている学童保育施設の新1年生に関しては,4月からゴールデンウイーク明けぐらいまでは小学校教員や学童保育の職員が学校から施設までの送迎を実施する施設があるが,自主的なものであって,期間が限定的ということになっている。令和3年度からの送迎支援に対して,人件費等の送迎支援の経費の加算をするということで,できるだけ送迎支援ができるように広げていきたいと考えている。先ほど説明がございましたが,一定の距離がある,または道路交通量が多くて子供の安全性の確保が必要であるというところを,各児童館のほうからお話を伺った上で対象となるところを選んでいきたい。もしくは,合わせて,各指定管理者で人材の確保をしていただくと思っている。できるだけ地域人材を活用するなど,地域の方々の協力を得ながら,子供の見守り体制を確保していきたい。

 

○黒田武志

例えば,小学校から学童保育施設までの距離が遠く,公共バスを利用して児童館まで通っているケースもある。

 

私も以前,西区で保護者の方から「公共バスを利用して児童館に行く児童が,幹線道路沿いのバス停付近の交差点で非常に危ない状態にある」とご連絡いただき,こども家庭局と小学校に対応していただいた事もあった。そういった児童・生徒の安全や,徒歩以外,例えば,雨天時はタクシーで職員が送迎することや,先ほど申した児童が乗る公共バスでの引率もできるように送迎支援を活用していただきたいと思うが、いかがか。



○八乙女こども家庭局副局長 

基本的な考え方としては,職員や地域人材等の大人が学校まで迎えに行って,徒歩で一緒に施設まで付き添いながら移動するということを想定しているが,先ほどお話ありましたように,未設置校区等で距離が遠くて,子供たちが公共バスに乗っていると,利用している施設についても,徒歩以外の送迎支援の手法も検討する必要があると考えている。御指摘の公共バスでの引率についても検討してまいりたい地域によって実情が異なるので,様々な手法を検討し,子供たちが安全に利用できるように考えてまいりたい

 

○黒田武志 

神戸市は広いので,西区や北区などは実状が違う。地域の実状に応じて活用できるような仕組みを実現していただけるよう,よろしくお願いする。