物価高騰の影響を受ける市民生活を支援するため、今回、「フードサポートこうべ事業」に係る補正予算が可決。
賛成討論の全文は以下。
第22号議案 令和8年度神戸市一般会計補正予算に対する賛成討論(フードサポートこうべ)
日本維新の会神戸市会議員団を代表し、予算第22号議案について賛成討論を行う。
物価高騰が市民生活を圧迫する中、食料支援の必要性を認識している。春季の会場配布で課題となった長時間の行列や、会場への来場が困難な方への対応を踏まえ、今回、配送方式へ見直したことには一定の意義があり、本議案に賛成する。一方で、今後の事業執行や制度設計に反映すべき課題もあると考える。
第一に、「公費の使い方」についてである。
事業の原資は国の交付金を含め、いずれも市民のために有効活用すべき貴重な税金であり、今回の予算7億7,800万円のうち、食品購入費は4億6,800万円で、残る約3億1,000万円、全体の約40%が配送費や事務経費等に充てられる。福祉環境委員会では、この約40%という経費率について、客観的な基準や目標値は設定していないとの答弁があった。前回より経費率が下がったという点だけで判断するのではなく、大量調達や配送のスケールメリットを生かし、契約額や経費削減の実績を明らかにするとともに、削減できた財源をより多くの市民への支援につなげる視点が重要であると考える。
第二に、「政策手法の選択」についてである。
本事業は所得制限を設けず、幅広い市民を対象としており、福祉施策だけでなく、物価高騰に対応する「経済政策」としての役割も担っている。そのため、「フードサポートこうべ」という事業の名称や従来の現物配布の枠組みにとらわれず、支援方法を検討する必要があったと考える。
現物配送に限らず、電子クーポンや商品券、「はばタンPay+」等との連携について、経費、支援対象者数、実施までの期間などを具体的な数値で比較することが重要であるが、各手法の費用対効果について十分な比較検証は示されなかった。デジタルを利用できない方にも配慮しながら、支援方法を選択できる仕組みなど、利便性と効率性の両立が重要であると考える。
第三に、「支援の迅速性と公平性」についてである。
配送開始は2027年2月頃との説明があり、実際の支援まで数か月を要する。今後、消費税減税の動向や物価の変動などによって、調達価格が変わる可能性も考慮しながら、同じ予算でより多くの市民に支援を届けられる方法を検討すべきであると考える。また、配布予定は15万6,000世帯で、応募多数の場合は抽選となる。申込資格については、神戸市内に居住していれば住民登録がない方でも申込みが可能とされており、居住実態については、申込先の住所に食品が届くことをもって確認するとの説明があった。しかし、食品の配送による確認では、抽選前の段階で申込資格や居住実態を十分に確認できるのかという疑問が残る。また、重複申請が確認された場合には、システム上で対象外とする対応を検討しているとのことであるが、同一住所に居住する別世帯への対応も含め、支援を必要とする市民の抽選機会が損なわれることのないよう、申込資格の確認方法や重複申請の防止、公平な抽選手続など、制度の実効性と透明性をいかに確保するかが重要な課題であると考える。さらに、事業終了後には、食品の調達価格や配送費、事務経費、支援実績など、公費投入によって得られた「成果」を検証する必要がある。
今後も物価上昇が継続・長期化する可能性があり、さらなる支援が必要となることも想定される。行政コストを可能な限り抑えながら、市民生活や地域経済への効果を高める制度設計が求められる。
今回の事業には、「公費の効率的な活用」や「政策手法の選択」、「支援の公平性」など、改善すべき課題が残されている。
その上で、春季の実施において市民から一定の需要があったことに加え、長時間の待機や来場が困難な方への対応など、従来の課題を踏まえて配送方式へ見直したことについては、当局の改善に向けた取組として評価している。実施までには、なお期間があることから、これまで指摘した課題について可能な限り改善が図られること、さらに、食品への相談窓口の案内の同封や相談会の開催など、当局が示した取組についても、食料支援を一時的なものにとどめず、必要な方を継続的な福祉支援へとつなぐ機会となることを期待している。物価高騰が市民生活に大きな影響を及ぼす中、支援を必要とする市民に食料品を届けることには意義がある。
こうした課題への対応が今後の事業執行や制度設計に反映されることを願い、本議案に賛成する。
以上、賛成討論とする。










































