昨今のR&Bの世界がどんなことになっているのか、
不案内な私にはわからないのですが、今回初めて聴いた、
カナダ ケベック州モントリオール出身で、ハイチ系移民の両親をもつSSW、
ドミニク・フィス=エメのアルバムが気に入りました。
英語で歌っていますが、カナダだし、ケベック州でハイチ系移民の両親なら
日常的にはフランス語を使っている人かも分かりませんね。
ドミニクが自身のFaceBookに書き込むメッセージには
英語とフランス語が混ざっています。
ハイチ系だからといってフレンチ・カリビアンな音楽性ではなく、
米国のブラックミュージックを好んで聴いていたという両親の影響が大きいのか、
やはりゴスペルとかR&B系なボーカル。
本盤はそんなドミニクの最新盤で、2023年の発表。
これが4作めのアルバムになります。
タイトルの " Our Roots Run Deep " は収録曲から採ったもので、
「私たちのルーツは深い」。やはりルーツには意識的なんですね。
まずは声を聴かせる音楽で、コーラスワークの繊細さと力強さが耳を惹きます。
そして出しゃばらず、過不足のないジャジーな演奏はシャープですね。
貼り付けたい曲が多い、よくできたアルバム。
「これ、いいっすね~」と褒めたら、
「当然でしょ」と返されそうなジャケットの表情。(笑)
ドミニク・フィス=エメ (Dominique Fils-Aime)
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ハイチ系ケベック人のSSW。
クラシック音楽の訓練を受けたピアニストの姉と、
ソウルやジャズといったアフロ・アメリカン・ミュージックの
ファンである両親のもと、音楽的な環境で育った。
2011年、Tuff Love Groovy Therapy というグループのシンガーとして
ジャムセッションに参加し、ステージデビューを果たした。
2015年にTVAの歌唱コンテストシリーズ「La Voix」の第3シーズンに出場した。
準決勝でマット・ホルボウスキーに敗退。
2018年、彼女はアフリカ系アメリカ人音楽の歴史に捧げた三部作の第一弾として、
2019年には、三部作の第二弾としてジャズ音楽を探求した
ソウル音楽に焦点を当てている。このアルバムは、2021年の
ポラリス・ミュージック・プライズの最終選考に残った。
2022年の第24回ケベック・シネマ・アワードで、フィルス=エイメと
サミュエル・ラフラムは、映画 "アローン(原題:Seuls)" で
ドキュメンタリー部門の最優秀オリジナル音楽賞にノミネートされた。(Wiki ★ より抜粋)
Our Roots Run Deep
オープニング曲。
響き合うような多重録音の美しく力強いコーラスワーク。
ボーカルはゴスペルのような力強さがあります。疾走感のある演奏。
動画のように、森の奥深くにいるような空気感もいいですねえ。
Just Let Me Go
To Walk A Way
Love Will Grow Back
ジャジーにしてオーガニックですね。
どの曲も出しゃばらない演奏で、無駄な音がありません。
♪ タイトルをクリックすれば曲を聴くことができます。
♪ 全曲 ドミニク・フィス=エメ の作詞/作曲。
1. Our Roots Run Deep 3:04 ★
2. Hide From The Drama 2:34
3. Just Let Me Go 3:03
4. To Walk A Way 2:24 ★
5. Or Let It Burn 1:29
6. Give Me A Reason 4:13
7. Some Room To Breathe 1:08
8. The Voices (Intro Vibes) 0:31
9. Quiet Down The Voices 2:32
10. Cheers To New Beginnings 2:54 ★
11. Love Will Grow Back 3:32 ★
12. My Mind At Ease 2:55 ★
13. Feeling Like A Plant 2:59 ★
14. Let Me Go (Bonus) 3:12
☆ YouTube (全曲) 【Spotify に表示された収録時間】 36分36秒
Vocals – Dominique Fils-Aimé