ゼ・イバーハ /
Marquês, 256.
 
 
 
 
以前にブラジル リオの新世代SSW4人が結成したバンド、
ベラ・デセージョのアルバムを記事にしたことがあります。
この盤はブラジル国内で人気が高く、当バンドは22年のラテン・グラミーでは
MPB部門のベスト・グループに選ばれたそうです。
 
それで今回は当バンドからうひとり、
今年(2023年)5月に初ソロ・アルバムを発表したゼ・イバーハを。
 
ゼはベラ・デセージョ以前にも当バンドのメンバーであるルカス・ヌネス、
カエターノヴェローゾの末っ子であるトン・ヴェローゾらと組んだ5人のバンド、
ドニカ(Dônica)で2015年にアルバムを発表していて、19歳でデヴュー。
ドニカではリード・ヴォーカル、ピアノを弾き、曲を書いていたようです。
 
ベラ・デセージョでブレイクした後の本盤ではギターやピアノの
シンプルな弾き語り。
楽器演奏はテクニックを披露しようというようなつもりもなさそうで、
しかも初ソロ・アルバムでありながら自作曲はわずか。新旧にとらわれない選曲。
しかし惹きつけられたのはハイトーンな歌声の魅力と、
ボーカルが生み出す情感の美しさですね。
 
盤のタイトルは "Marquês, 256." で、自身の家の住所から採ったもの。
この家の階段で録音したそうです。
 
 
 
 
ゼ・イバーハ (Zé Ibarra)
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ブラジル リオデジャネイロ で活躍するSSW。
 
1996年 同国 リオデジャネイロで生まれる。
父はバイーア出身の写真家、母はチリ出身のイヴェント・プロデューサー。
幼少期にミナスジェライス州 最南部の山間の町、イタモンチの別荘で
過ごした時期も長かった。
 
2014年、同年代のトン・ヴェローゾ(カエターノ・ヴェローゾの末子)、
ルーカス・ヌネス(ベラ・ラセージョ)らとの5人のバンド、
ドニカ(Dônica)  を結成し
2015年に1stアルバム "Continuidade dos parques" を発表。
 
2022年 ベラ・ラセージョ (Bala Desejo)   のメンバーとして
アルバム "SIM SIM SIM"  を発表。
 
2023年 初ソロ・アルバム " Marquês, 256. "(本盤)を発表。

 

 
 
 

Vou-Me Embora
オープニング曲は昨年亡くなったシンガー / 作曲家の
パウロ・ヂニスが72年に発表した曲。
96年生まれのゼにしてみれば、随分と古い曲を自身の
初ソロアルバムの冒頭にもってきたものです。
 
 
 
 

Como Eu Queria Voltar
ドニカ以来の仲間であるトン・ヴェローゾ、ルカス・ヌネス、
ゼの3人による共作。ハイトーンのよく通る美しい歌声。
 
 
 
 
Dó a Dó
トン・ヴェローゾとベラ・ラセージョの
ドラ・モレレンバウムが書いた叙情的な曲。
ここではゼがピアノを弾いています。
 
 
 
 

Vai Atrás da Vida Que Ela Te Espera
リオの作曲家 ギリェルミ・ラモニエールが74年に発表した曲。
 
 
 
 
 
タイトルをクリックすれば曲を聴くことができます。
() 表示のない曲は ゼ・イバーハ の作詞/作曲。
 

 1. Vou-Me Embora  (Paulo Diniz )  3:28    
      (Tom Veloso, Zé Ibarra, Lucas Nunes )  
 3. Dó a Dó  (Tom Veloso  , Dora Morelenbaum   )  4:22    
 4. Hello  (Sophia Chablau  )  1:47  
 5. Itamonte  (Zé Ibarra)  3:29     
 6. Olho D'água  (Caetano Veloso, Waly Salomão )  2:49   
      (Guilherme Lamounier   )  
 8. San Vicente  2:50     
      (Milton Nascimento, Fernando Brant    )  

YouTube  (全曲)  27分21秒

 
 
 

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