シェニア・フランサ /
Em Nome da Estrela
ブラジル バイーアに生まれ、サンパウロを拠点にアフロブラジルなサウンドで
歌う女性、シェニア・フランサは以前に記事を書いたことがあります。
その記事に取り上げたのは、かの女の初ソロ・アルバムでした。
で、今回は今年(2022年)発表されたセカンド・アルバムを。
タイトルは "Em Nome Da Estrela" 。
「星の名の下に」という意味のようです。
初ソロは2017年なので、5年たっての発表ですね。
前作同様、プロデュースはロウレンソ・ヘベッチスで、彼は新しいタイプの
アフロブラジルなサウンドを開拓するミュージシャン(ギタリスト)のひとり。
前後関係を言えば、ロウレンソがまずそんなアフロブラジル・サウンドを、
自身のデヴュー・アルバム(2016年)に発表し(↓ の リブログ記事を参照)、
翌年にそんなロウレンソの生み出すサウンドで歌ってもらおうと、
シェニア・フランサに(かの女の)デヴューアルバムをプロデュースしたと
いうわけです。
で、今回のアルバムはそういった路線でのシェニアの第2弾というわけですな。
じつは前回のアルバムのプロデュースにはロウレンソだけでなく、
アラフィア (★ シェニファもシンガーとして所属するバンド) のギタリスト、
ピポ・ペゴラーロ ★ も加わっていましたが、今回はロウレンソのみ。
それだけによりロウレンソのサウンド色が濃い内容になっています。
枝葉を切り落としてソリッドになったというか …
際立っている点は、多彩な重低音のパーカッションを全面に押し出している
ことですね。
それと対比するように、シェニファのサラリとした、花びらのようなボーカルが
美しいです。
シェニア・フランサ (Xênia França)
Renascer
オープニング曲。
サラッとしてソフトだが、キチッとまとめるボーカルも魅力だけど、
重たいベースとパーカッションの織りなすサウンドを
聴いているだけでも楽しめます。
Futurível
ジルベルト・ジルがまだサイケなサウンドを目指していた頃の
オリジナルをガラリと変えた、アフリカの太鼓の重たい響きを
想わせるサウンドです。
Dádiva
Ancestral Infinito
☆ YouTubeで全曲視聴できます。→ ★