トン・ゼー /
Língua Brasileira
英米からのサイケ・ブームの影響や、それを含むブラジルのトロピカリアの潮流から登場したトン・ゼーは、もう相当に長いキャリアをもつシンガーで、今年の10月で
86歳になりますが、そんな彼が新作(2022年)を発表しました。
そのハナシの前にすでに当ブログで彼の記事を2つ書いていますので、リブログを。
トンについての、ごく簡単な経歴は上のほうのリブログ記事を読んで下さい。
今回のアルバムでのトンの主張というか、メッセージ的な内容はこちら ★ を
見てください。
私が驚いたのは彼の旺盛な創作意欲とミュージシャンとしての衰えのなさです。
今でも前衛的な方向性を打ち出しながら活動を続けているのはトンくらいしか
思い浮かばなくなりました。
その彼はありがたいことに、このアルバムを聴く限り、健在そのもの。
トンらしい、解体と混ぜ返し、再構築の音楽を楽しませてくれます。
トン・ゼー (Tom Zé)
生年月日: 1936年10月11日
生まれ: ブラジル バイーア州 イララー
バイーアの田舎町で宝くじを当てて富を得た家族のもとに生まれる。
バイーア連邦大学でクラシックを学んだのち、68年に同大学出身である、
カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルらのトロピカリズモ運動に
加わり、作曲家・ミュージシャンとして活動する。
1968年 デヴュー・アルバム "Grande Liquidação" 発表。
70年代以降は前衛的な方向に進み、シーンから遠ざかる。
だが、90年代初めにデヴィッド・バーンの協力などもあり、表舞台に復帰。
Hy-Brasil Terra Sem Mal
Pompeia - Piche No Muro Nu
意識ピー と聴こえてしまいますが(笑)
トン・ゼーらしい脱力した、楽しくなる曲。
Língua Brasileira
トンのボーカルと対比する特異な女性コーラス。
A Língua Prova Que
10分近くかかる曲で恐縮ですが、86歳のハジケぶりに
敬意を表して。
サンバと実験音楽的な要素とロックが渾然一体です。
♪ タイトルをクリックすれば聴くことができます。
♪ すべてトン・ゼーのオリジナル作
1. Hy-Brasil Terra Sem Mal 5:43 ★
2. Pompeia - Piche No Muro Nu 2:34
3. Língua Brasileira 3:52 ★
4. Unimultiplicidade 2:31 ★
5. Gênesis Guarani 1:32
6. Metro Guide 5:11
7. Índio Desliga Jaraguá 1:53
8. A Língua Prova Que 9:42
10. Clarice 1:01
11. Os Clarins da Coragem 4:00
☆ YouTube (全曲) 41:34