カラピッショ・ハンジェル /
Na Estrada da Luz
 
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今日紹介するのはパッと見た目はガテン系のニイちゃん、しかしじつはブラジルの
素晴らしいバンドリン奏者、カラピッショ・ハンジェルです。
素晴らしいっていうところを具体的に言うと、まず演奏のテクニックがバツグンに上手いということに加えて、その演奏に香気が漂うような優雅さと歌ごころがあるということです。
 
バンドリン奏者というと、以前にアミルトン・ヂ・オランダの記事を書いたことがあります。ここです。アミルトンはブラジルの楽器バンドリンを、ショーロやサンバだけではなくて、ジャズの舞台でも活躍できる楽器にしました。
 
ほどしっかりした音楽性やヴィジョンをもっていないと、文化的な文脈のちがう楽器を他ジャンルの音楽に生かすことはできないハナシです。極端な例ですが、三味線や琴や尺八を、C&Wやジャズに生かすことの途方もないむつかしさと同じことと思います。たいていはキワモノ的に使われるようなレベルを越えられず、持続できずに終わります。
 
アミルトンがそういうむつかしいことをやってのけたその道筋を、後ろから追いかけてきた若者が自分のレベルに迫ろうとしているのを見て、自身もまだ若いアミルトンは手強いライバルと見たか、同じ道筋を歩いてくれたかけがえのない仲間 or 後継者と思っているか、それは分かりませんが、どちらにせよ、今回はカラピッショのほうの見事なバンドリンを堪能してください。
 
 
 
カラピッショ・ハンジェル (Carrapicho Rangel)
 
 
 
Ballet do Amor  (Carrapicho Rangel)
このアルバムでは主役のカラピッショだけではなく、ピアノ、ドラムス、
ベースと、どの楽器パートも腕の見せどころを披露してくれます。
 
 
Pro Pai  (Carrapicho Rangel)
どの曲にも言えますが、どんなに難易度の高い演奏になっても、
メロディアスで、優雅さを喪わないところが何より素晴らしい。
 
 
Dentro de Recife  (Carrapicho Rangel)
速いパッセージですが、メカニカルなだけの演奏にはなりません。
 
 
Quebradinho  (Fabiano Marchesini)
メカニカルにならないのは曲自体、メロディアスなものを選んでいることも
あるのでしょうね。
 
 
 
Carrapicho Range (bandolim)
Paulo Almeida  (drums), 
Fi Maróstica  (bass/ double bass), 
André Grella  (piano)
 
 
 1. Ballet do Amor  (Carrapicho Rangel)  5:44
 2. Pro Pai  (Carrapicho Rangel) 4:25
 3. Código Ternário  (Carrapicho Rangel) 5:08
 4. Dentro de Recife  (Carrapicho Rangel) 3:25
 5. Quebradinho  (Fabiano Marchesini) 3:32
 6. Primavera de Medellín  (Carrapicho Rangel) 4:47
 7. Partindo pro Alto  (André Grella) 4:32
 8. Brisa  (Paulo Almeida) 5:32
 
 
Na Estrada da Luz
 
Spotify    (全曲)