ジュリアーノ・オランダ /
A Arte de Ser Invisível
今はクラゲの水族館が流行っているんだそうで、あっちでゆらゆら～ こっちでゆらゆら～ って空中に浮いているわけじゃないですが、確かにあれは幽玄な感じがしますね。子供の頃はクラゲの、あまりに生き物離れした不思議な姿から、「やつらはきっと、宇宙のだれかとコンタクトをとっている筈だ」と空想していました。今でも、クラゲの酢の物も含めて、クラゲには興味があります。
ということで、たまたまクラゲのジャケットなだけで日本人受けを狙っているとは思えない、ブラジル音楽家ジュリアーノ・オランダのアルバム "A Arte de Ser Invisível" から４曲紹介します。
以前に同じペルナンブーコの女性歌手イザドラ・メロの "Vestuário" ★ を紹介しましたが、あのアルバムのプロデュースをしたり作曲を提供したりした人物がジュリアーノです。イザドラに限らず、ジュリアーノはペルナンブーコ発の多くのアルバムにプロデューサーやアレンジャー、作曲提供者として顔を見せる、言わばペルナンブーコのキーマン。現代のペルナンブーコ・サウンドの立役者です。
ところでペルナンブーコの州都 レシーフェ ★ は人口３５０万の大都市。今のペルナンブーコの音楽は北東部の郷愁的なサウンドをどこかに残しながらも都会的に洗練されたサウンドになっていて、サンパウロともリオともミナスとも違う味があります。
このアルバムは演奏者としてより、そんなペルナンブーコのサウンドを代表するジュリアーノに焦点を当ててつくられています。彼の幽玄で、洗練され、哀愁もある味を楽しんでください。２０１３年リリース
ジュリアーノ・オランダ (Juliano Holanda)
公式サイトはこちら。
Domingo no Sítio (ベンジャミン・タウブキン / Adpt. ジュリアーノ・オランダ)
feat. ベンジャミン・タウブキン (p) ＆ タチアナ・パーハ (vo)
この深遠な響きのするピアノはたしかに幽玄なクラゲの棲む世界を
連想させます。
それにしてもモダンですね。歌いこなすタチアナ・パーハもすごい。
Morada feat. ラヤ・ロペス (vo)
妙に快活＆スポーティーなドラムスで始まりますが、
Farol feat. ジェラルド・マライア (vo)
♪ 4. 以外はジュリアーノ・オランダの作詞作曲。
1. Karma Sutra
(ベンジャミン・タウブキン / Adpt. ジュリアーノ・オランダ)
YouTube （全曲） ★
