アマリア・ロドリゲス (Amália Rodrigues) / 
ファドの貴婦人
 
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今日はポルトガルのファドの世界では最も有名な女性歌手、アマリア・ロドリゲスの初期録音を紹介します。
彼女は1999年に亡くなるまで、長らくファドの女王の座に君臨しており、
影響力も大きく、多くの名盤を残しました。
 
私もYouTubeなどでよく聴きますが、かなりの説得力をもった歌唱で、
圧倒されます。しかしその一方で、暗さとか、重たさがあり、何曲も聴くのがシンドくなるのも事実です。とても情念の深い歌が多いのです。
 
とはいえ、彼女が初めてレコーディングを行った1945年から50年代にかけて、まだ「偉大」と思われていなかった頃のアマリア・ロドリゲスは、みずみずしさ、初々しさがあり、素直に楽しめる歌唱でした。
 
というわけで、今回はアマリア・ロドリゲスの、45~55年までの初期録音を
集めた2004年発売のアルバム『ファドの貴婦人(残念ながら販売終了)
収録された曲を、5曲ほど聴いてください。短い曲が多いです。
 
 
 
アマリア・ロドリゲス (Amália Rodrigues) 
生年月日: 1920年7月23日
生まれ: ポルトガル リスボン
死没: 1999年10月6日, ポルトガル リスボン
1930年代の終わりに歌手デヴュー。
当初ポルトガルでは録音は残さず、1945年にブラジルへ行った際、
当時新進のインディー・レーベルだったコンチネンタルにSP8枚(16曲)を
残したのが最初の録音。
詳細はこちらをどうぞ。
 
 
 
追求 (Perseguição)
1945年のシングル盤から。
 
 
コインブラ (ポルトガルの四月) Coimbra (April In Portugal)
一部、英語になったりします。

 

 
暗いはしけ (Barco Negro)
1955年に出たポルトガル盤7インチEP『Les Amants Du Tage』から。
有名な曲ですが、この録音が初出と思います。
 
 
ポルトガルの家 (Una Casa Portuguesa)
暗く深刻な歌の多いアマリアですが、初期にはこんなふうにパッと明るくなる、
楽しい歌を歌っていました。
 
 
すべてファド (Tudo isto é Fado)
情緒的な曲調になっても、初期のものは嫌気がささず、
素直に気持ちをゆだねる気になれます。瑞々しさがあるからです。