O Barquinho (小舟)は作詞 ホナルド・ボスコリ、作曲 ロベルト・メネスカル。ナラ・レオン、マイーザ、ジョアン・ジルベルトらの録音によって広く知られたボサノヴァの名曲です。歌詞の日本語訳はこことかここを見てください。
もともとは作詞のロナルド・ボスコリが当時ガールフレンドだったナラ・レオンに捧げたものだったらしいのですが、ナラ・レオンはロナルド・ボスコリがマイーザに浮気したためアタマにきて歌うことを拒否し(笑)、それでマイーザが61年の自身のアルバム「BARQUINHO」で歌うことになったそうです。
というわけで、この曲はマイーザがオリジナルです。
ナラ・レオン
結局ナラ・レオンも1985年の日本制作盤アルバム『イパネマの娘』の
1曲めに吹き込んでいます。この動画は日本のスタジオでの録音です。
ここでギターを弾いているのは、ナラの初恋の相手であり、この曲の
作曲者でもあるロベルト・メネスカルです。ちなみに、繰り返しに
なりますが、この曲の作詞はナラの元恋人であるロナルド・ボスコリで
あり、この曲はずいぶんとナラには縁の深いものでしょう。
ここ ★ でもロベルト・メネスカルとナラ・レオンの共演が聴けます。
マイーザ
1961年のオリジナル録音です。これが大ヒットして、「O Barquinho」が
ブラジル中に知られることになりました。
マイーザのこの後のアルバムには退廃的なニオイが漂います。
マイーザについてはここを見てください。
ジョアン・ジルベルト
私にはジョアン・ジルベルトの歌唱が最もボサノヴァらしさを
感じさせてくれます。
というか、ボサノヴァ以外に考えられない歌唱です。
アン・サリー
ファースト・アルバムの1曲めとあってか、気合の入ったヴォーカル。
アン・サリーの絶品です。
ロベルト・メネスカル&ワンダ・サー
ワンダ・サーという人の歌唱をこの動画で初めて聴きましたが、
安定感のあるいい声をしてますね。
エリス・レジーナ
テンポの早い、ダイナミックなエリス・レジーナの歌唱です。
こういう歌い方が得意なエリスの本領発揮といったところです。
エリス・レジーナの、もっとゆっくりしたヴァージョンもあります。
これはトゥーツ・シールマンスとの共演になっています。
マルコス・ヴァーリ&ロベルト・メネスカル
インストルメンタルです。
ボッサなジャズが好きな方はお楽しみください。
以下、アメリカでも英語に翻訳され、歌われています。
どれも魅力的な歌唱です。
(米国)
カーリン・アリソン
Karrin Allyson O Barquinho My Little Boat
クレオ・レーン
Cleo Laine - Little Boat