今日は、60年代に活躍した南アフリカの女声コーラス・グループ
「ダーク・シティ・シスターズ」を、紹介します。
このグループが演っているような音楽は、もともとムバカンガと呼ばれ、南アフリカの下層階級のもぐり酒場などで発展していったようです。南アフリカは英語圏なので、ここへ西洋の楽器が入り込み、ジャズの影響を受け、しかしアフリカ風の特性とも混ざって、単純化され、同じメロディを何度も繰り返す音楽としてここで聴けるような、ジャズとは似ても似つかないスタイルに変わっていきました。(笑)
これが50年代の終わりから60年代にかけての事で、このムバカンガの変革期に活躍したのがダーク・シティ・シスターズというわけです。これは思い切り単純化した説明ですが、きちんと説明するとなると、すごく長くなるので端折らせてください。
ダーク・シティ・シスターズのコーラスは、現代の透き通るような、ドリーミイな
コーラスとは逆の、濁った味わいがあります。シンプルではありますが、生気あふれる靭やかさと力強さに満ちています。そこのところを賞味いただけたらと思います。
Tap Tap Ntshebe
61年の録音。
ここに入っているダミ声ヴォーカルの男性は、マハラティーニといいます。彼はこの曲や、下にある「Rose」がヒットしたことにより、名声を上げることとなります。女性リード・ボーカルのほうは、アイリーン・マウェラといい、単独アルバムも出ているようです。
Imphefumlo
一転して、まるでハワイアンみたいなメロディです。
英語圏音楽からの影響でしょうか。
Papadi oyakae
ここではギターが活躍します。
Change Jive Bafana
彼女たちのコーラスはどれもそうですが、ここでも「ジャリジャリ」とした、
濁った感じが魅力に感じられます。
それはともかく、これはゴスペルを想わせるスタイルですね。
Dark City Sisters : Change Jive Bafana
Rose
62年の録音。この曲もヒットしたようです。
Dark City Sisters - Rose
Mokupi
最後に元気のある曲を。
弾力があって、イキイキしたコーラスです。
Dark City Sisters : Mokupi