楽天球団元社長 立花陽三著「リーダーは偉くない」を読みました。共感出来る点が多々あり大変勉強になりました。

 

立花さんと私は大学ラグビー部の先輩後輩、私が第一期コーチ時は私がコーチ、立花さんは選手、第二期コーチ時は同じコーチとしてチームの再建を現場で担いました。当時は毎週末グランドで一緒に過ごしていましたがコーチ退任後は中々会う機会無く、立花さんが華やかに活躍されている姿を遠くから拝見していました。また、一般社団法人設立プロジェクトではアドバイザーとして会議に何度かお越し頂き、楽天球団で実践されていることを教えて頂きました。今回、改めて立花さんの思考と行動を拝見することが出来ました。

 

印象に残っているのは以下三点です。

 

1.失敗

立花さんは39歳の時メリルリンチ証券へ転職、しかしそこで痛恨の失敗をしたとプロローグで書かれています。誰でも自分の失敗をさらけだしたくありません、しかし、それを経たことで自分が成長したと本当に思っているからこそプロローグで書かれたのでしょう。「失敗するから成功する」という章まで作られていました。

 

・二十代で大いに恥をかき

・三十代で一度傲慢になって失敗し

・四十代で真摯に努力し

・五十代で花開く

 

三枝匡さんが話されていた「日本のリーダーが歩む姿」をまさにその通り歩まれていました。

 

2.部下の成長を引き出す

立花さんは社長でしたので部下に関する章が複数あります。

「モチベーション」「信頼関係」「コーチング」「自走力」「味方」「チームワーク」。この中で「自走力」として「仕事の楽しさを体感した人は強い」、「自走する社員を生み出すたったひとつの方法」として以下紹介されていました。

 

・この世に完璧な仕事など存在しない

・完成したかに見える仕事でも必ず「問題点」「改善点」がある

・それに気づき手を加えていくことで永遠にたどり着くことができない「完璧な状態」を志向し続けること

・これこそが「仕事をする」ということ

 

上記文章から新たな気付きを頂きました。

 

3.志

立花さんが「忘れられないリーダー」として星野仙一さん、宿澤広朗さんを上げています。二人は全く違うリーダー像であったが共通点は「私的な利益」を越えた高い次元の「志」を持っていた、とのことでした。

そして立花さん自身昔は「志」などなかったが、ようやく自分なりの「志」が固まったということです。

「志」、なかなか重い言葉ですね。

 

その他実践されたことから紹介されたストーリーは勉強になることばかりでした。近い将来、久しぶりにお目にかかり情報交換出来ることを楽しみにしていたいと思います。

 

最後に一点、本題とは違い気になった文章がありました。

 

大学ラグビー部時代、普段は上級生下級生が対立しているが、夏合宿でOBの「鬼コーチ」が指導に来ると力関係は一変、「鬼コーチ」に対抗するために一年生から四年生までが団結する構造になる。

 

引用を終わります。これは私ではなく違うコーチですよね?(笑)

 

立花さんの活躍から大いに刺激を受けました。私も社長として挑戦と行動を続けます。良書をありがとうございました。