大学ラグビー部後輩及びMBA同志である廣瀬俊朗さん著書「ラグビー質的観戦入門」を読みました。今夜から始まるラグビーワールドカップの解説がわかりやすくされており大変勉強になった一冊でした、ラグビーワールドカップが楽しみになりました。

 

印象に残った点は以下の通りです。

 

1.長いスパンでゲームを見るスタンドオフ(SO)

良いポジショニングをするためにボールを持たないところでは懸命に走るが、ひとたびポジショニングをすれば涼しい顔をしてボールを待ち、余裕をもってポンポンとボールをさばく、というのが現代ラグビーのSO像かもしれない。

 

2.「同じ絵」

「同じ絵を見る」ということは要するにグランドに立つ15人全員のなかで今はどういう状況で何を優先してプレーしなければいけないのか。あるいは、今やらなければいけないプレーは何か。反対にやってはいけないプレーは何か、といった戦況に対する見方や考え方が一致することを指す言葉だ。しかし、これをピッチの上で体現するのは言葉で語るほど簡単なことではない。

それぞれのポジションに応じてやらなければならないタスクはたくさんあるし、また相手がいるスポーツなので状況は刻刻と変化する。立ち止まって考えることが出来ないのはもちろん、一瞬の判断の遅れや迷い、あるいは誤りが失点のような最悪の結果に結びつく可能性もある。

そういう状況で15人というチームスポーツで最も多い人数の選手が「同じ絵を見る」ためにさまざまな種類の準備やコミュニケーションが行われる。

 

3.文化の構築

チームのなかにはさまざまな個性の選手たちが集まっているが、一人ひとりの心に同じ絵がインストールされていれば、個性の違いを認めた上で上手くチームを機能させることが可能になる。そのために大切なのが月並みだが「仲が良い」ことだ。一人ひとりが「この人たちと一緒にラグビーをやりたい!」を思っていれば試合で力を発揮するし、一人ひとりに「オレはここで貢献していきたい」という気持ちを持てるような役割を与えられれば、そうそうチームはおかしくならない。リーダーにとってメンバーの一人ひとりがチームを心地よく感じてくれているかは非常に大事なことなのである。

 

引用を終わります。

 

私は高校・大学とラグビーを続け、また計5年間大学のコーチを務めました。ラグビーワールドカップは毎回主要なゲームを見ておりいくつか忘れられない試合がありますが、その試合についても触れられており胸が熱くなりました。

 

一番印象に残っているのは1999年準決勝フランス対ニュージーランドにおけるフランスの勝利です。後日フランスへ出張し現地企業からいろいろ話を伺った後、そのでの学び及びこの試合にも触れ「逆境に強いフランス魂、私たちもフランス魂からいかに学ぶか」と帰国後在日フランス関連企業の会合でプレゼンしました。

 

「同じ絵」については竹内弘高さんが「知識創造企業」で紹介されていたことを同じ内容であり、ラグビーだけでなくビジネスにおいても大切な点であると考えます。

 

そして「文化の構築」は私自身がまさに毎日取り組んでいる課題、自分の課題を改めて整理することが出来ました。

 

今回のラグビーワールドカップではどんなドラマが生まれるのか、そのドラマの裏側にはどんなストーリーがあるのか、楽しみにしています。

 

最後に、廣瀬さんが「ラグビー憲章」を紹介していました。

 

品位   INTEGRITY

情熱 PASSION

結束 SOLIDIARITY

規律 DISCIPLINE

尊重 RESPECT

 

ラグビーに関わった人間として、この言葉は大切に実行していきたいと思います。

 

廣瀬さんとはラグビーワールドカップが終わった後にお目にかかる機会が出来る予定です。直接いろいろ話が出来ること楽しみにしています。

 

ありがとうございました。