田村重信著「気配りが9割」を読みました。著者は自民党職員を45年務め永田町を見続け、そこから導かれる原則「永田町で45年みてきたうまくいっている人の習慣」を本書にまとめられました。丁度自民党総裁選が始まる時期と重なりタイミング良く、そして楽しく読むことが出来ました。帯には「目の前の人を喜ばせているか?」とありますが、冒頭に「永田町で大臣・総理と登っていく人は、目の前にいる人を少しでも喜ばそうと努力している人」と一文がありました、奥深いですね。

 

印象に残ったのは以下三点です。

 

1.人間力を形成する源こそ「気配り」

歴代の総理経験者、現役で永田町で活躍している政治家、各界の有名人はなぜ人望を集め、活躍できるのか。そこにはニュースで報じられることがない「人間力」の存在があります。その人間力を形成する源こそが「気配り」です。さらに、自然と気配りができる人間はみな、誰でできる「習慣」を大切にしているのです。

*具体的に紹介されている習慣

・会議、面会にて五分前着席

・人を選ばない、誰にでも平等に接する

・信用を一番大切にする

・自分のして欲しいことを他人にする

・準備が9割

・誰にでも清廉な印象を与える

・シンプルで強い言葉

 

2.生きていくための知恵は論語にある

「恕」の精神。

子貢問ひて曰く、「一言にして以て終身之を行ふ可き者有りや」

子曰く、「其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ」

 

3.人との出会い

結局、人との出会いが大切なのだと、それを学ぶのが政治の世界である。(小泉進次郎)

 

引用を終わります。政治がマスコミで批判されることが当たり前になって久しいと思います。しかし、政治の世界でリーダーとなっている人はやはり素晴らしい行動、習慣を持っていることが改めてよくわかりました。そして、これは政治だけでなくビジネス、芸術、スポーツにも共通する点でした。

 

もうじき日本の新しいリーダーが選ばれます。本書でも有力候補のエピソードが紹介されていますが、「ただただ丁寧な仕事を続けること」「情報収集力」「一言御礼を言われるのと言われないのとでは、その人に抱くイメージがまったく違ったものになる」と紹介されています。次のリーダーにも期待するとともに、私も「気配り」を実践していきたいと思います。