競泳日本代表チームヘッドコーチ平井伯昌氏著「アスリートアプローチ」を読みました。とびうおジャパンの活躍の後ということもあり、非常に勉強になりました。

印象に残ったのは以下三点です。

1.心
指導の根幹は「心」にある。どんな心が理想かと大きく言えば「素直な心」である。人の言葉に耳を傾けられる心、親身になってくれる人に対して感謝の気持ちを持てる心、そして自分をしっかり持ちながら他人も認めることの出来る心である。北島がなぜ強いのか、一歩踏み込んでみると「優れた心を持っているから」に行きつくのである。

2.予想とはデータを分析すること
コーチは冷静に選手の力を見極め、レースの予想をしなければならない。「的確に想像出来る材料」とは過去のデータである。要するに、コーチが「レースを予測する」とはまずはデータを分析することである。

3.考える
「考える」方法は大きく分けて二通りある。一つが「自問自答」、もう一つが「他人と会話を交わしながら考える」ことである。私(平井)の頭の中では「風景と人物と言葉」がセットになって一つの絵となり、記憶の引き出しに収まっているのだと思う。そして、いろいろなことを覚えているのかというと、記憶を「映像」として捉えているからである。私(平井)のコーチとしての強みは頭の中で映像化出来ることだと思っている。

引用を終わります。

今の私にとって、特に2は耳が痛い指摘でした。しかし、スポーツもビジネスも基本は同じであると、この本を読み再度強く認識することが出来ました。
平井コーチはロンドンでは上田、寺川、加藤と三人のメダリストを輩出しました。次はどのような選手を育てていくのか、追いかけを続けて行きます。