神戸新聞

>「『やってもらって当たり前という態度で、高圧的だった」』とこぼし、選挙中からその資質に疑問を持っていた」。
私も、選挙中からその資質に疑問を持っていたという県議に先日話を聞いた。同一人物かどうかはわからない。
周囲の多くが対抗馬を推し、会派を除名される中で応援したのに、当選後、自らの選挙区の住民にとってマイナスとなる施策が知事から提案されたという。それ仕方のない話かもしなれないが、その県議に配慮のかけらもなく、別の知事候補を応援した他の県議と同じタイミングで同じ中身でその方針を聞いたという。もちろん提案自体をやめろといっているのではない。

「根回し」ができない。いや、根回しで「頭を下げることができない」のである。

選挙で支援をお願いした自らの支持者に顔向けが難しい、マイナスとなる施策について本会議で批判的に質問せざるをえない状態に選挙後ほどなく追い込まれたその県議の姿を本会議場でみたときに想像した二人の関係。先月中旬の「齋藤知事から兵庫県を守る会」の初会合でこれらの私の見立てを直接確かめた。

これは「根回しが苦手」などという単純な話ではなく、政治家にとって極めて重要な「選挙」に向いていないという本質的な話なのである。

>「公約には「理念が見えない」との批判が根強くあった。」
当選後に公約の具体的な施策について問われたとき、それが公約だったかどうか分からなくて周囲を驚かせたという話を聞いた。公約の詳細は自らではなく他の人が考えたから。それだけの話だ。

>「ビジョンをまるで持っていない」
個別の施策の立案のためにはまずビションが必要と真っ当な進言を行った部下を嫌い、顔を見るのも嫌だと飛ばした事例は百条委で取り上げる。

>「ワーケーション知事室」
ワーケーション知事室等は職員から陰で『遠足』と言われている。その行程を確認する作業にあたる秘書課職員と地方の県民局職員の何度も行われる詳細打合せ。『鏡があるトイレ』を現地で確認し、地図に落としておくことも職員の重要な任務だ。

また「考古博物館」の事例を奇貨として少しの距離でも歩かせることは避けなければならないため、今年の相生市のペーロン祭でも進入禁止場所に特別に車を乗り入れさせた。主催者が許可県者である警察との交渉や手続を終えていたことから、追加手続きを断ったにも関わらず。「去年も乗り入れたから」という理由で特別扱いを要求…。
主催者を無視して直接交渉を行って車を取り入れたと市役所内で噂になっているとの声が届いたが事実であった。先方の関係者は、市が断っても自分たちならなんとでもなるといった態度で交渉してきたことについて特に憤っていた。大変申し訳ないと思う。私から謝っておいた。

とはいえ、交渉した県の人もある意味では被害者かもしれない。主催者から申請してもらえなかったので来賓なのに「ペーロン祭 本部関係者」として進入禁止除外の申請をしているが、そこまでした理由は20メートルを歩かされただけで「こんなに歩かせるのかと怒鳴りちらした」(告発文書)ことを現場の人にまたやるかもしれないと。ならば無理をしても許可を取ったほうがいいと。なんと罪作りな話である。

この日はこのあと特に公務は公表されていない。帰る際、すなわち上図のどこかに車を入れさせたということである。





>「大切なのは政策の中身ではなく、自分がマスコミに取り上げられるかどうかだ」
NHK神戸放送局のニュース845は毎日チェックしていて、自分以外の県職員の姿が放映されると不機嫌になるというのは幹部が共有している話である。


>「福島県産水産物を庁内の食堂などで使う施策。斎藤から「大阪より先に着手しろ」と厳命が下り」
加えて、取材してもらわなければ知事の目的を果たせないため、担当幹部が記者クラブを直接訪問して何度も取材してしてほしいと記者に頭を下げた。その際の「知事の写真を使って欲しい」という職員のお願い。
福島の応援なのか知事のPRが目的なのか。記者は背景が分かるだけに幹部が可哀想に見えたという。

これらの話ばタンペイ+の販促うちわに自らの写真を使うよう指示した話にもつながる。

選挙を支えてくれる後援会などの実務者がいない。前回選挙で手足となってくれた県会議員をはじめ地方議員や国会議員の多くは逆に反目に回っている。補助金があることを告知する内容のチラシに顔写真を入れ県内に百万枚以上もばらまいた。何が目的なのか。職員も皆知っている。