事務所経由実家。妹と緊急案件対応。午後、本会議質問にかかる寄せられた意見などの集約など。


東京地検特捜部による自民党の派閥 安倍派を中心とした捜査が進んている。連日新聞各紙の一面はこの話題だ。


派閥は政策集団とはいうものの、政策の勉強会や議員連盟等とは違って複数への所属が認められておらず、実際には内閣総理大臣をはじめとする内閣や党役員の人事に大きく関与してきた結社のような存在。毎週、木曜の昼に行われる派閥の定例会合では昼食を食べながら情報交換などが行われる。



派閥の昼の会合に秘書が代理出席することは出来ないので、国会議員経験者しかその真の中身を知ることはできない(秘書会は別にある)。だから私も中の様子はテレビの頭撮りしか見たことがない。


また派閥は法的には政治団体の一つであり、その収入は寄附かパーティ券収入が主なものとなる。政党には税金を原資とする交付金が入るが、派閥にはそうしたものはない。


パーティ券を販売するのは議員だがノルマ以外に売ってもらおうと販売奨励金(今回キックバックと報道)を多く販売したものに交付するのは昔からあることで、これを受け取った側が自らの政治団体で収入として記載していれば政治資金規正法上は問題がない。


記載されなかった収入がいま「裏金」と報道されている。派閥の指示で意図的に記載しなかったなら政治資金規正法違反となるし、政治家個人が私的にポケットに入れていれば所得税法違反となる、ということだろう。


派閥の指示で収支報告書に記載してはいけない中で、ノルマ通り販売していたら販売奨励金の対象は全員で受取を拒否する人はいなかっただろうから、皆が記載していないということになる。当初、安倍派の政務官まで全員交代させるというのはこのためであろう。

 

あとは立場やその金額の多寡で悪質性が判断され実際に立件されるかどうかということになる。


私がみているのは落とし所がどこにあるかということ。これだけ大きく報道され、私のような地方議員がいくところでもこの話ばかり。国民の政治不信はかなり深いところまで来ている。


その昔、1990年代に自民党の金丸元幹事長が所得税法違反容疑で在宅起訴となり、大物政治家だから処分が甘いのではないかと東京地検特捜部の石の表札に黄色のペンキがまかれたことを思い出さずにはいられない。




 そんな中、副大臣を辞めることになり、国会内でぶら下がり取材に応じて、派閥の指示があったことをカメラの前で証言した議員がいた。


 

知らない人だったので経歴を確認したら東大法学部出身なのに静岡県磐田市の市議会議員を3期務めたほか、かなり規格外の経歴をお持ちだ。


昔は派閥を割るとかなんてことは血判状を交わすような命懸けの行為だった。今でも「一致結束、箱弁当」という言葉は私の使う言葉に入っている。時代の変化なのだろう。



また、新たな報道も出ている。記事では「中抜き」と表現されている。販売したことを派閥に報告せず自らの収入にしているという話だろう。
 


この方法は派閥に限ったことではない。むしろ通常の一部の個人パーティで昔から行われてきたことであろう。現金や別の銀行口座でパーティ代金を受け取っているものの収支報告書に書かないという古典的な方法である。

また、そもそも通し番号のない券を販売するなどの方法もある。これは事務所を通さない、つまり事務所内部での中抜きとして昔から見られる方法である。給料の安い私設秘書の給与補填的な役割もあった。もちろん法に触れる話ではある。

しかし、こんな話まで報じられるとはどこまで供述しているのだろうか。これまで事情聴取を受けているのは議員本人ではないとされている。既に全容は把握されているのだろう。あとは議員の関与と悪質度ということの確認。金額も出ている。つまりあとは誰なのかということだ。


昼食は事務所隣の浜さきでカレーうどん、卵トッピング。