私の7日の本会議質問や答弁に対し、反響や意見が寄せられています。同僚議員はもとより他会派の議員や職員の方、一般の方からも多くのご意見を頂戴しました。議会の控室にも直接多くの方が来られました。

まずは県庁舎を建て替えせず、職員を4割出勤するという問題についてでした。
 


まず、まとめられたご意見が届いています。正鵠を射るものだと思い、そのまま公表しても良いという許可を頂いたのでそのまま公開させて頂きます。

◯県庁舎解体・緑地化方針について、私としては県政、職場が壊れるものと捉えていること。
○若手職員からモデルオフィスが好評、と聞くたび、自分は異端なのかと思うようになり、このまま出勤率4割が進んでいくと、転職という道も視野に、県職員で在り続けるべきなのかを悩み始めていること。
○在宅勤務ができるときにはしたいが、強制されるのは相容れないこと。
○チーム・対面の方が効率的であり、このままでは、行政サービスの低下は避けられないと感じていること。
○異動時期等の繁忙期に4割出勤が考えられず、新規採用職員のOJTをどうするのか、職員のメンタルケアにも疑問があること。
○このような状況下、本件を発信いただけていること、一人の職員として大変ありがたく感じていること。

私より若い方だが、県庁舎の解体が単なる建物の解体ではなく、「県政や職場が壊れるもの」と捉え、相当深刻に悩んでおられることがわかる。

また、気になるのが若手とベテラン職員との働き方に対する意識の違いという点。若手職員の提言がこの話の契機のように答弁もされている。この点は他のベテラン職員の方からも自嘲気味に話を聞くことがある。こうした世代間対立の構図にすることは良くない。

もちろん私は質問前にこの提言内容を確認していた。再質問に採用する準備もしていた。なぜか。この提言のコンセプトが『十人十色の働き方』というものであったから。

庁舎をなくし、働く物理的スペースを減らすから4割出勤しかできないというのがこの若手の提言の目指すところではないと思った。いわゆる切り取りで都合の良い部分だけ使っていると。世代により考え方は違うだろうが、提言した若手の方々が求めているのは多様な働き方だという点だ。

兵庫県若手職員の提言(2022年10月20日)


提言コンセプト「十人十色の働き方」~Creation of new value~
【チーム名】SWGs(SustainableWorkStyleGoals/Group) 
チーム名にこめた想い
チームビジョンである職員・県民一人ひとりの「持続的な幸せ(ウェルビーイング)」を実現するためには、まず私たちが公務に対する意欲と熱意を持ち続けられなければいけません。チーム名には、「持続可能な 働き方を実現させたい」という願いを込めました。

具体的な施策案
フリーアドレス、意識改革の徹底(0脱却スタンプラリー、マイ働き方宣言)、テレワークの更なる生産性の向上(モバイルPCの導入、Microsoft Teamsの積極的な活用)

職員の一体性の確保については
◯来年から年初の知事の幹部挨拶は廃止され、ビデオメッセージに変わることが検討されているそうです。幹部も年末年始は長期休暇を取得できる、と。職員の一体感の形成などには興味がない、という姿勢の表れでは。
 年明け早々の政務調査会の準備や、軽くなったとはいえ対応がある予算査定など、部局側の事情に想像を及ぼす気はないのだな、と思いました(別の管理職)。 

◯ 自分の興味関心がないことについては、相談をしても、自分たちで何とかせよ、といった感じの基本姿勢。それを普段は部局マネジメントと呼び、自分の予測のつかないことで報道されると『聞いていない』と言う。
そういうことで職員との関係がどんどん離れていく、その究極の形が「何を言われようが4割出勤」「できないというのではなく問題を解決して何とか4割出勤にせよ」ということなのではないでしょうか(同)。

他にもご意見を頂いていますが、最も多かったのは、モチベーションが下がる、もしくはさらに下がった、というものでした。

◯聞いていた職員は僕はもちろん少なからず、モチベーション下がる気がしました。

◯「この道を行くしかない」って、いい加減にしてほしいです。職員のモチベーションは確実に下がります。

◯4割出勤は、本当にあの答弁には愕然としました。

◯働く場所やその環境は、仕事のモチベーションに大きく影響するのは確か。働き方改革は必要不可欠ですが、極端すぎます。

◯(あの答弁を聞いて)みんな委縮するのも無理ないでしょう。

こうした、施策に批判的な方の声しか私には届いていないので、全体の声ではないと思いますが、こうした県庁の現状の解説は聞いていて辛かったです。そして本当にこのままでよいのかと改めて思いました。


この職員の4割出勤の問題については、議会はもとより、メデイアの検証報道もこれまでほとんどなく、県庁舎についての県民の関心を高めることができていません。

庁舎の立て直しには多額のお金がかかるから県庁舎を建てずに芝生広場にして代わりに職員を4割出勤にして、6割を在宅勤務にするなんてことを多くの県民が本当に望むのでしょうか。また若手職員はみなそうした発想なのでしょうか。

実は選挙で知事を支えた会派の議員の方からも事前に頑張ってくださいと声をかけられていました。お世辞とは思えませんでした。そうした声が知事に届かないとこの計画は変えられません。4割出勤は社会実験のようなものとかありえない発想だと思います。その間に多くの県民の命に関わる危機管理事案が起きればどうなるんでしょう。私は更に県民の関心を高めたいと思っています。それがこの計画を少しでも改善させる方法だと思います。


また、県庁舎問題以外についてのご意見もありました。

時間切れを嘆く声や質問数が多すぎこうなることは予想できたという声。質問と答弁のすれ違い、本質をそらす答弁を認めていいのかという点、わかりきったことを長々と答弁し、時間を使っていることが明白などという指摘がありました。

また、私が特別委員会の設置を言っていたが、そこは百条委員会だろう!という声もありました。現在の県議会の状況からそれを言ってしまうと委員会の設置は頓挫となるでしょうが…。

最後に
◯(初当選時に)ご自身の言葉とご自身の調査によって、鋭く今までにない切り口で当局に質しておられる姿をみて、これで県知事部局も変わるかもしれないとワクワクしたのを覚えています。今後も期待、応援しています(私の初当選時、議会におられ既に退職されている元職員の方)

あの当時と同じことを今になってもなお主張している、青い議論をまだやってるのか!と思われるでしょう。残念ながらまだこんなことを言わないといけない状況なんです。引き続き、こうした課題にも取り組んでいきたいと思います。