昨日の「県分収造林事業のあり方検討委員会財務部会」で公表された県の民間金融機関を活用した不適切な貸付スキームについて大きく報道されている。

神戸新聞


朝日新聞


このスキームの資料をみたある議員が説明してもらわないと何が悪いのかわからないと言っていた。多くの県職員も同様では。県民の皆さんなら尚更のこと。

端的に言うと、外形的にみて疑われるようなことはまるでなく、何が悪いのか全くわからないようにやってきたのである。

旧兵庫みどり公社の財政問題を取り上げてきた私とて、今回のスキームは想像だにしなかった。

とはいえ、そんなことは言い訳にはならない。県民の皆さんにお詫びしなければならない。

↑の神戸新聞ネット記事にはないが同じ12月1日付けの紙面に『デスク日誌』というコラムがある。自分への戒めの意味も込めて一部を引用させて頂く。

(前略)「 県の基金(貯金)を担保に資金を調達していたことも判明。裏技のようにも見えるが、議員も気付かなかったのだろうか。
 そして、ツケは県民 に。なんでやねん…」

県民の皆さんの代わりに議会へ公金の監視係として送ってもらって高い報酬を得ている。

今回、将来、過去の借金の返済のために積立ている減債基金、県債管理基金を416億円も一気に失う危険性について全く気づいていなかったということになる。私としては過去最も恥ずべきことではないかと思っている。

9年前の2014年9月29日の本会議で旧兵庫みどり公社の財政問題、オーバーナイト融資の問題を取り上げたのが私であることを何度か記してきた。

その私の質問の半年後の2015年3月に前年度末まで行われてきたオーバーナイト融資からさらに悪質な『迂回融資』が議会にも内緒で契約されていたなんてことは想像だにしなかった。

今思えば、オーバーナイトが民間金融機関からの長期貸付に変更されたと知り、自分の質問の結果だと、しかも、損失補償が利子のみに行われ、元本に付されていないことを知って安堵し、逆に県民に有利な契約だから触れる必要もないというのが、私の限界だったのだろう。そんな銀行に不利な条件を銀行が認めるはずもないのに銀行側のオーバーナイト回避のためにこうした契約が成り立ったと安心しきっていた。馬鹿丸出しである。

とはいえ、外形的にみて唯一といっても良いこれまでにない事実関係である、新しい契約の予算・債務負担行為の「利息等」の損失補償の『等』とは何か?と質問したとしても、「契約解約時の解約清算金」と答弁があれば、そこで終わっていただろう。

それは私の能力の限界であり、それ以上疑うという選択肢はまるでなかったので、人間としての限界でもあったと思う。

9年間も騙されてきた自身の能力のなさを恥じるとともに、県民の皆さんに心からお詫びしたいと思います。大変申し訳ありませんでした。