神戸の県庁。建設常任委員会の閉会中審査。これから議会に行くというと議会は閉会したのではないかと知っている住民の方がいた。今朝、出勤時にラジオを聞いていると、閉会中審査の議決を行った上で国会は閉会するというニュースが流れていた。

 

国会では本日、通常国会が会期末を終えて閉会するが、閉会後に、マイナンバーカードの諸問題について『閉会中審査』をすることで与野党が合意したとも報道されている。『審査』するといっても法案は既に成立しており、なにか議案があるわけではない。実際は議会の調査権に基づく「調査」権の行使のために委員会が開かれるが、国会法でも地方自治法でも「閉会中審査」となっている。

 

「委員会は、議会の議決により付議された特定の事件については、閉会中も、なお、これを審査することができる(地方自治法 下に条文あり)」。

 

閉会中は特定の「事件」を「審査」するために委員会を開催することができるという規定である。国会でも地方議会でも閉会中にも委員会を開催できるように次の会期に「継続」すべき「事件」(案件)を決めて閉会日に議決することになっている。国会用語では「会期末処理」という。

 

継続審査事件の議決を行っていなかったら閉会中に委員会を開催することは法律上できない(下の条文参照)。

 

とはいえ、継続調査事件の議決を会期末に実施していない地方議会はあるだろう。私も経験があったことを思い出す。

 

継続調査事件は委員会で議決の上、委員長から議長に申し出て本会議で議決されるのだが、こうしたことを毎閉会日ごとに(選挙前を除く)行っている。


とはいえ、国会議員を含めて実際には大半の議員はこの仕組みを知らない。委員長自身も含めてである。当事者になったとて用意されたシナリオを読んでいるだけ。議事課があるような国会なり都道府県や大都市でこそ事務局職員でこの制度を異動後に学ぶことがあるがそれはごく少数。シナリオのないような小さな議会ではこうした会期処理がなされていないところは結構あるだろう。そもそも閉会中に委員会を開催するのも都道府県や大都市などに限られている。そのため継続審査がそもそも不要だと考えているところもある。いずれにしろ閉会中に突発的な有事でもないとこうした仕組みが知られることはない。

 

とはいえ、事件の議決を忘れたまま閉会中に委員会を開催することは法律上はできない。委員会での議決を忘れたまま閉会されようとして慌てて私が事務局職員を注意したのはもう何十年も前のこと。委員長に言わなかったのは一から説明しないといけないから。


今や昔以上に議会の専門性は薄れている。この分野は専門家を育てておかなければならない。本来議員の仕事というかもしれないが、実務上それは無理。大規模な地方議会では単年度での役員交替が状態化しており、議員に任しておけない実態も発生している。

 

○地方自治法(抄)

第五節 委員会
第百九条 普通地方公共団体の議会は、条例で、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会を置くことができる。
② 常任委員会は、その部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、議案、請願等を審査する。
③ 議会運営委員会は、次に掲げる事項に関する調査を行い、議案、請願等を審査する。
一 議会の運営に関する事項
二 議会の会議規則、委員会に関する条例等に関する事項
三 議長の諮問に関する事項
④ 特別委員会は、議会の議決により付議された事件を審査する。
⑤ 第百十五条の二の規定は、委員会について準用する。
⑥ 委員会は、議会の議決すべき事件のうちその部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関するものにつき、議会に議案を提出することができる。ただし、予算については、この限りでない。
⑦ 前項の規定による議案の提出は、文書をもつてしなければならない。
⑧ 委員会は、議会の議決により付議された特定の事件については、閉会中も、なお、これを審査することができる。
⑨ 前各項に定めるもののほか、委員の選任その他委員会に関し必要な事項は、条例で定める。

 

第百十九条 会期中に議決に至らなかつた事件は、後会に継続しない。

 

 

ということで建設常任委員会の閉会中審査が開催される。まず5月に発生した県管理二級河川 天神川の氾濫災害調査委員会の報告。

 

https://web.pref.hyogo.lg.jp/gikai/iinkai/index/joniniinkai/kensetsu/documents/shiryou5kensetur050621.pdf

 

上記下表は資料から抜粋

天神川の位置や歴史、工事内容や被害状況など、資料上はよく理解できた。被害に対する補償等が発生する。補償の声も相当出ているとの話も。原因を早期に究明し、被害住民に対して早期対応をはかるとともに、再発防止策を打ち出す必要がある。

 

その後、土木部河川整備課・総合治水課の所管事務調査。

 

河川の所管等一覧

 

市川の今年度の整備事業も記載。これについては大変重要な事業であるため進捗状況等について質問。

 

 

当該問題については業者側が県市の命令に従わず、行政代執行ということになった。かかった費用の求償に一切の齟齬がないようにしなければならない。最終的に公金が使われたなどということはあってはならない。これについても質問。

 

昼食は三宮の「鯖の上にも三年で」焼き鯖ませそば。このほか最後に残った具と合わせて食べるためのミニご飯がつく。攻めるメニュー。

私は子どものころ鯖を食べたことがほとんどなかった。母親が子どものころ蕁麻疹が出たそうで家の食卓には一切出なかったから(笑)。主張する鯖をみると思い出す。私は鯖のような青魚は好き。