深夜に雨の音で目を覚ます。その後、大雨警報も出ていた。
神戸の県庁。姫路を出るときには雨は既に止んでいたが、途中、低気圧の前線に追いついたのか雨が強くなる。一度水溜りのところでハンドルをとられた。凄い雨だ。
その後、健康福祉常任委員会の管内調査に出発。神戸市北区鳴子にある特別護老人ホーム万寿の家。兵庫県社会福祉事業団が運営している。2020年度に神戸市西区から移転建替された。介護ロボット研修やノーリフティングケア実践の調査。
その後、神戸市北区にある県立ひょうごこころの医療センター。県立では唯一の精神科病院。
田中院長の挨拶
この病院の課題は端的に言って経営面。
職員給与費対医業収益比率という全国の公立病院会計で用いられる有意な経営指標がある。医業収益の中で職員給与費が占める割合を表す指標である。
当センターでは、直近の2021年度では職員給与費29億42百万円÷医業収益14億67百万円で200.5%となっている。コロナの影響が少ない2019年度でも30億19百万÷19億85百万で152%である。
給与費以外の他の経費も当然あるのでこれが100%を超えるということは相当な赤字が発生していることになる。コロナ禍とはいえ200%というのはかなりの数字で驚きである。これで赤字が少ないのは医業外で22億36百万円という負担金・補助金という医業外の財源が投入されているからであることが上記の資料を見ればわかる。この多くは県の一般財源からの繰入金である。
繰入金の目的は僻地医療の維持ではなく、精神科で高度先進の医療や機器等は基本的に少ないので不採算医療の支援ということになる。私は亡き父の仕事として少しは精神科のことを見聞きしてきた。ここは近くに民間の入院できる精神科病院もあり、競合も見られる。他院からの紹介率も高くない。精神科の領域で民間病院でできない、公立病院が担わなければならないことが何なのかを改めて考えなければならないのではないか。
医療保険の国民負担とは別に1病院で20億円の一般財源の投入が適当な金額かどうか。ここが比率では突出しているが、県の病院事業全体でも一般財源を年間200億円程度投入しても債務超過となっている。コロナ以降、改めて病院事業のあり方を議論する必要があると思っている。
その後、宝塚市旭町にある阪神北県民局。
宝塚健康福祉事務所と伊丹健康福祉事務所の合同調査。
阪神北県民局の和泉県民局長の挨拶
その後、川西市矢問東町にある特定非営利活動法人「百生一輝」。矢問農園において「ひょうご農福連携コンテスト」でグランプリをとった就労継続支援B型事業所「ふぉーふーむ」 を運営している。
川西市にかなり大きな市民農園があるので驚く。猪名川沿いの河川敷にJA兵庫六甲が事業主体として整備したという。
農園運営者であるJA兵庫六甲、矢問管理組合から「百生一輝」が管理を委託され、就労者は空き区画の管理や草狩り、その堆肥化などを行って収入を得る仕組みである。福祉と農業をむすぶので 「農福連携」の取り組みと言われる。
まず現場で作業内容やこれまでの経緯等について説明を受ける。農作業に従事するとそれまで引きこもって眠れないと言っていた人でも物理的に疲れて夜眠れるようになるという。また当初は筋肉痛になる人も多いそうだ。