神戸の県庁。控室に県各部局の幹部が挨拶に来られる。議会は今日から新しい常任委員のもとで始動する。


その後、健康福祉常任委員会。まず病院局。正副委員長の挨拶のあと、委員の自己紹介。そして、当局の挨拶、幹部職員の紹介。今年度の重要施策並びに事務概要について総務課長から説明を受ける。このやりとりを、保健医療部、福祉部の3部局でそれぞれ行う。


その後に、閉会中の調査として、 ⑴ 地域福祉施策の推進について ⑵ 社会福祉法人の適正運営の確保について ⑶ 国民健康保険事業等の推進についてについて説明を受け、質疑応答。


私からは(1)民生委員の定員充足率が低下傾向にあるなかで今秋一斉改選を迎えることについて。独居老人なども増加傾向にある中、民生委員の成り手不足に対応するため、県の民生委員アンケート結果の意見を踏まえることや、待遇を向上させることも必要ではないかという観点で質問。民生委員法では、民生委員には社会奉仕の精神をもって常に住民の立場にたって相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努めるものという規定がある。県のアンケートによると対象者の安否確認など一ヶ月の活動日数は13日にも及ぶ。一方で、同法では、民生委員には給与を支給しないと規定され、交通費程度の費用弁償だけが支給される。非常に高邁なボランティア精神が求められている。2005年の全国調査では姫路市の民生委員の法定充足率は100%だったが、残念ながらその維持はできていない。西宮市では直近では90%台となっている。災害時の要援護者の避難対応など新たな業務もある。大変な仕事だ。後継者を見つけられないと辞められないという切実な声も聞いた。今秋の改選を前にさらに行政として支援しなければならない。


(2)社会福祉法人の監査、特別監査などの活用と監査基準の県下での統一的運用について質問。


(3)国民健康保険の保険証の氏名へのフリガナ記載の推進(読みにくい名前の人が増えており、保険証を返却するときに読めない名前があり、間違ったため母親から強い抗議を受けた小児科現場の声あり)について質問。私が本会議で取り上げた2016年段階ではフリガナ記載は8市だけであったが、2021年12月1日現在のデータで23市町でフリガナ記載が行われるようになったとの答弁。


保険者が県になったことで、都道府県繰入金(2号分)の配分について、フリガナ記載の有無を算定のインセンティブ項目に加えたことで増えたのではないかという。戸籍へのフリガナ記載も検討される時代。健康保険証が使われる医療現場での本人確認はとっくに厳格化されているし、協会けんぽや健保組合の健康保険証ではフリガナ記載などとっくの昔に行われている。保険証のあり方はこれから変わるかもしれない。しかし、フリガナを記載するシステム変更にそこまでの大きな負担はないはず。やはり早期対応が必要だ。


思えば、M健康福祉部次長が国民健康保険課長時代に質問した事項。忘れずにきちんと対応して下さっていた。感謝したい。


健康福祉常任委員会資料(198頁あります)

https://web.pref.hyogo.lg.jp/gikai/iinkai/index/joniniinkai/kenko/documents/shiryou2kenkour040616.pdf


委員会散会後、控室で来客対応など。


 衆議院選挙区確定審議会から選挙区の新たな区割りについて政府に勧告がある。知り合いの新聞記者から電話あり。



細田衆議院議長はこのアダムズ方式による10増10減を何とか阻止したがっていた。そうした発言を議長就任後も行って問題視された。最終的に国会で法改正が必要になるが、政府は勧告をそのまま法案にして提出するだろう。政府が任命した審議会、選挙には中立の第三者機関のような立場で出されたものをいくら国権の最高機関であっても国会側が多数で修正するのは難しいだろう。定数減の対象が山口県や和歌山県。大物議員がいる県であるが、そんな当事者も逆に動けないのではないか。一票の格差の拡大を棚に上げて批判する意見もある。一票の格差の拡大は地方の人口流失を止められない国会の問題でもある。選挙制度は専門家に任せたほうが中立で良い。


昼食は薫庵でもりそば。玉子トッピング。