少し前の話になるので恐縮だが、国の税収増の見通しが報じられていた。予想を超えるアメリカのインフレ進行の少し前の話なので、ファンダメンタルズはいまと少し違うが取り上げておきたい。

 

 

 

コロナ禍でも消費税増税のフル寄与により2020年度の国の税収は過去最高だった。2021年もそれを超える見込みのようだ。しかし、生活実感とはかなり違う。
 


なぜなのか。法人税が前年度を大きく上回る見込みだから。今年の夏もボーナスが好調という上場企業の報道も出ている。

法人税について少し調べておきたい。

 

 

6割強の会社が「法人税」を納めていないという話は直近のデータでも大きな変化はない。


国税庁会社標本調査結果(最新2020年度分)


法人税を負担しない欠損法人(赤字)の比率は全企業の約62%となっている。

法人税実効税率の引き下げや税効果会計の導入があっても実際は大企業が法人税の相当部分を負担していることもわかる。


「税金を多く納めている」TOP100社ランキング

 

景気による税収の振れが大きい法人税収は「大企業」の業績に大きく左右される。国内消費やGDPがコロナ禍で伸びていない日本なのに税収は過去最高になるのはそのためだ。欧米を中心とした世界経済の伸びと円安のメリットを最大限享受しているからだろう。輸出型企業の原材料高を凌駕するような円安による好決算により法人税収は過去最高を記録するということだ。大企業にいないので自分の実感とは違うが、よく理解しておかなければならない。

 

一方で欧米では、既にコロナ禍後の需要が加熱。ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けた資源、物価高等もあって、強いインフレがおこり、逆に金利をあげてインフレをおさえようとしている。過度な需要は簡単に下がらないので金利を高く上げる見込みだ。とはいえ急に景気の腰を折りすぎるとリセッション、景気後退になる可能性も指摘されている。こうした話をきくと、日本は何歩も遅れていると感じる。

 

いずれにしても、コロナ禍での経済活動に慎重だった国民性で国内経済はよくなくとも、製造業中心の輸出型経済は好調だったということ。日本の株価はアメリカの株価につられるとか、グローバルな景気敏感株と言われるが、日本経済はアメリカを筆頭とする世界経済次第ということだろう。 

 

また直近では日本の経常収支は赤字となっており、しかも第一次所得収支(債権大国ではある)を除けばかなりの赤字額になってきている。円安が進んで輸出型大企業の利益は出ても、中小企業を含めた国全体でみれば、マイナスになってきているということだ。

 

税収が増えているならそれを財源に円安や原材料高で困っている企業や年金受給者・低所得者層などの住民を支援することが大事になってくるだろう。それが所得再分配、政治の役割である。

 

 

 

話を戻すと、過去から日本では法人税や所得税(直接税)と消費税(間接税)のバランス見直し、いわゆる直間比率の見直しが行われてきた。その中でも間接税である消費税率のUP、法人税率のDOWNが行われてきたが、安定的な税収がほしいと考える財務省のような立場なら、上記のように振れが大きい法人税収に頼るより安定的な財源がほしいと考えるものだろう。しかし、消費税率のUPの時期がいつも悪い…。

 

参考-日本の企業の法人所得課税負担の過去の分析(国際比較) 
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je02/pdf/wp-je02-00202-02.pdf
 

コロナ禍での税収の過去最高更新という生活実感とは異なる話はいつまでも永続的ではない。上で記したように欧米のインフレを注視しておかなければならない。地方税収の中でも法人関係税の比率が高い都道府県はおなじことだ。

 

 

夜、子どもたちがフジテレビの「呼び出し先生タナカ」という番組を見ていた。CMでよく流れている「伯方(はかた)の塩」のフレーズのことが取り上げられていた。赤穂の塩はもとより、伯方の塩も有名だが、どこの県の塩とか何も知らなかったので調べてみる。

 

 

 塩というのは特殊な世界だということがわかった。

 

私も今週は月から土曜まで夜の会合があったが、今晩は自宅。息子の誕生日祝をする。

 

姫路駅前のシフォンドール ピオレ姫路店でケーキを買ってきました。息子も10歳ですね。早いんだか遅いんだか。

また、当時の私以上に線が細いと思うのと、私と違って食まで細いのでもうちょっとたくさん食べてほしい(苦笑)。まあ元気に育ってくれているのでいいんでしょうか。まあおめでとう!

 

 

 
昼食はカップ麺、富山ブラック。富山発祥の濃口の醤油ラーメン。