事務所を起点に諸活動。夕刻、SNSで告知した上で、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を見に行く。





地方議員(無所属)をしている、この映画を見た友人から、特に家族の選挙への関わり方など共感できるところがある、見るべしと勧められていた。


姫路でも上映されることを神戸新聞の記事で知り、本日決行!!


神戸新聞の紹介ページ


ネタバレになってはいけないので、詳しくは書かないが、友人が共感するところがあると言った理由がよくわかった。

『小川さんの家族はご両親も奥さんも娘さんも全員が全員今すぐにでも議員を辞めてほしい』と思っていること。

ご両親は『息子はゲテモノのようなイメージのある政治家より、政治を啓蒙する大学教授のほうが向いているのではないか』とまで語っていた。

かくいう私も母がどう思っているかは聞いたことはない…。もちろん迷惑をかけていることは重々承知している。

母がいつぞや車を買ったとき(一般的な国産の普通自動車)に私が注意されたことがある。二世であればそんな話は出ることもないだろうし、元々お金持ちであっても同様にない。無名のものがこの職業につくと普通に生きていたらなら無用な心配もしなければならない。


母は少し天然のところがあるのでわからないが、自由に生きるのには十分制約がかかっていると思う。親戚にも同じように迷惑がかかっている。最初の選挙に出るというとき伯父夫妻から思いとどまるように言われたが、田舎だと当然の話。皆さんに支えてもらっているから親戚のも地域の皆さんにお世話になっているということになる。選挙運動を支えて頂いている地域の皆さんも同様。本当に多くの皆さんに助けてもらってこの仕事ができている。


小川さんの娘さんが『父が選挙に出るとなって学校の近くに看板が置かれたときに家に帰って二人で泣いた』という話に驚く。これは私も全く同じだ。つい2日前の歩こう会の日曜に家族で私の看板の前を通ったばかりだ。学校に通う7割近い割合の子どもが毎日通過する場所に私の名前が大きく書かれた看板が掲げられている。全く同じだ…。

小川事務所ではご両親が名簿片手に電話をかけまくっていたが、私の場合も、今は亡き父が最初の選挙にあたって自分の中学校の同級生名簿で電話していた。父からではなく同級生の方から聞いて知っている。母は今でも挨拶回りをしてもらっている。

小川家はもっと凄い。奥さんに娘さんまでがタスキをかけていた…。これはある程度精神状態がぶっ飛ばないと出来ないことだ。

とはいえ、選挙に出ている政治家が全てこんな家族ばかりではないことは伝えておかなければならない。

奥さんの方が選挙に出た方がいいという政治家もいるし、家族が全く手伝わないという政治家もいる。特に女性候補の選挙の場合、夫が前面に出て手伝うとマイナスなので、表に立たせないという今どき??な文化もある。特に若い女性候補の場合は相手の存在は隠すことが基本だろう。男性候補は真逆で『なぜ奥さんは手伝わないんだ!(怒)』となるのだが…。極めて前近代的だ。もちろんこれも全てにおいて当てはまるものではない。

ちなみにこの小川さんの選挙区は香川一区だが、当地の新聞購読シェアの6割を占める新聞社のオーナー一族が対抗馬として出馬している。報道姿勢についても触れられていた。身内がいるなら中立よりも逆に厳しい報道姿勢をとるくらいの方が評価されると思うのだが。大島監督はそこに焦点を当てていないが報道機関のあり方についても考えさせられた。下記リンクからも姿勢がよくわかる。



私が映画の中で最も感動したのは2017年の総選挙における慶応大学の井手英策教授の応援演説。小川さんを通したいという気持ちがよく伝わった。ここで落涙。

最後のほうのインタビューで、小川さんが32歳で出馬したときに50歳以上の政治家を「いつまでものさばる政治家」のように書いていたと明かしていた。これもよくわかる。とはいえ小川さんが49歳ともうそんな歳になってきた。

永田町は議院内閣制で多数を形成しなければ総理大臣にはなれない。これからは負担を国民に説明するのが政治家の役割だと言っている小川さん。この人は相当な理想主義者だ。私より3歳上だが、遠慮なく言えば青臭い。永田町で青臭い人が総理大臣にはなれないだろう。いま流行っているのは負担の先送り。バラマキとも言われる給付競争だ。これに抗していると選挙では勝てないから。彼が一人勝っても他の人が勝つのは至難の業だ。最初の年齢の枠を変えないなら首長への転身、権限は一人に与えられるもの。さてどうなるだろうか。

一緒に見に行った保守系の方も良かったと言って帰っていかれた。李牧丞相もネットで見たそうで「なかなか面白かったですね」という感想も。


映画館での上映はもうなさそうだが、有料では、アマゾンプライムやネットフリックスでも見ることができるので興味のある向きはどうぞ。また、トライアルで無料視聴できるネットメディアもあるらしい。


これ見ると政治家の家族にはなりたくない、家族が出るというと絶対に反対すると思います。そんな方は見ないでくださいね。


終了後、政治関係者を囲んで意見交換など。

昼食は国道312号沿いのかな福でカレーうどん。