会派の管外調査。神戸空港から鹿児島へ。
鹿児島県庁。

議会棟。正面に赤絨毯の階段があった。

鹿児島県農政部の畜産課、技術支援課の担当の方から「鹿児島和牛・黒豚野の輸出促進」「スマート農業の推進」について下記のような資料をもとに話を伺う。その後、意見交換。

私からは前者の輸出用の食肉センター施設に対する相手国の認定基準、輸出コスト、と殺から相手国の消費者に最短何日で供されるか、チルド・急速冷凍の消費期限、海外畜産の取り組み、ロースやへレなどの高級部位以外の輸出取組、EUのアニマルウェルフェアという家畜への尊厳規定、イスラム教国へのハラル認定輸出の困難性などについて質問。

鹿児島は最も厳しいとされるEU輸出基準をクリアしている国内4つのセンターのうち2つが存在しており、県内完結が原則の神戸ビーフも特例として鹿児島で処理され輸出されている。姫路の和牛マスター食肉センターが兵庫県内初の輸出拠点として建設され、現在、アメリカやEUの認定を申請中。輸送コストに加えて厳しいとされる基準のための施設整備コストと価格維持のバランス。海外の高級食肉のレベルがA4の下のランクくらいまで上がってきているという。精子持ち出し事件があったが、日本の和牛の付加価値が下がらないように種の管理を含めて取り組まなければならない。

鹿児島の牛肉の輸出は急激に伸びているが直近の生産額の5%程度しか輸入には回っていない。香港が飛び抜けている。今後日本の牛の輸入規制を解除した台湾が更に伸びる。


各国の輸出施設認定状況。各国で基準がまちまち。参入障壁のようなもの。

北海道に次ぐ農業県の鹿児島県の位置

以下、スマート農業資料
担い手不足

大規模化とスマート化の状況



ドローンを使った広範囲の農薬散布、自動茶積み装置、繁殖検知機、生産工程管理システムなどを使った担い手不足解消や負担軽減施策などについて学ぶ。




その後、指宿市にあるメディポリス国際陽子線治療センター。

メスを使って外科で手術をするのではなく、陽子線という放射線をつかって体を切らずにがんを死滅させる施設。体の負担が軽い。2018年から一部がんについて健康保険適用となった。

ここでは海外からの患者も積極的に受け入れている。日本人の治療費は前立腺がんで330万円程度だが、外国人は600万円。それでも安いという声があるという。通訳代、個人に応じた治療などアジア諸国ではまだまだメイドインジャパンの治療は価値が高いという。中国からは家族で滞在する人も多いようだ。リゾートホテルで滞在しながら2長期にわたる照射を受けることができる。

初代院長は兵庫県の県立粒子線治療センターの院長だったという。医療に国籍はないというのが初代院長当時からの方針だったようだ。

一部が保険適用となったとはいえ、高額医療であることに変わりはない。お金の多寡と寿命に相関関係があるかどうかは知らないが、こうした施設を見ていると無関係ではないのだろう。