事務所。団体の大会。挨拶。同じ年の役員の退任が発表され挨拶されていた。残念だ。

防衛省の南スーダンPKO日報問題に関する防衛監察問題の続報。制服組に強い産経新聞の情報がよくまとまっている。


8月初旬にも行われる内閣改造で稲田防衛大臣の交代が当然視される中で、防衛監察の結果報告書には大臣の関与や了承に触れられておらず、事務次官や陸自トップら部下が勝手にやったことになっているとなっており、それに対する反発から情報が出てきたということだ。

稲田大臣に対する現場の信用が既に失われていることはこれまでの度重なる国会答弁を聞いていれば明らかだ。一方、今回の動きは、大臣の『了承』が事実であれば、内閣改造寸前で辞任または罷免に追い込まれるような大きな話で、安倍総理の任命責任にもつながる話。

こんなリスクをおかしてまで現場が大臣の責任を求めているというのは凄い話だ。幹部なら誰でも分かっている話。危機管理にあたる官邸の受け止めも(リークについて)現場はここまでやるのかと思っているはず(構図も流し方もわかりやすいので情報源もすぐに特定されているだろう)。

今回の混乱をみてすぐ『泣いて馬謖を斬る』(『三国志』で蜀の軍師 諸葛孔明が今後に大きく期待していた部下の武将 馬謖が指示した作戦を守らず失敗した時に敢えて処刑した故事)という言葉を思い出してきた。稲田防衛大臣については安倍総理自らが将来の総理候補と紹介するなど重用してきたのは誰でも知っている。改造前のタイミングで斬ることを進言するのは側近でも大きな勇気がいる。やはり側近ではなく任命権者が自ら判断することだが、一部報道では小泉内閣の田中真紀子外務大臣の更迭で支持率が下がった話(女性大臣の更迭)が持ち出されているとの話が出ているのでピントが外れている。

防衛監察報告書の発表を遅らせ、責任に触れると同時に内閣改造で退任させるなどのシナリオで危機管理が進むのではないか。この話は今のところ野党に情報が流れていない。国会の閉会中審査でも質問があると思うが、新事実が出る可能性も低そうなのでこのシナリオでいけると踏んでいるのではないか。

加計学園獣医学部の問題では前川前文部科学時間がテレビカメラの前に堂々と出て異論を唱えたが、今回の問題ではそういった人は出てこない(万一制服組から出たとしたら文民統制が問題となるような重大な問題となる)。情報の出処は一般にはわからず、既に掴んでいるので統制を再びとり戻せば踏ん張れると見通すから。

いずれにしろ安倍政権のような統制型の政権で陸上自衛隊関係の問題でこのような話になっていることは、余程人事が間違っていたということなのだろう。

蜀において諸葛亮が優秀な馬謖を一回の失敗で斬ったことが結果として人材不足だった蜀の衰退を早めることになったという。よく考えれば、今回の問題と『泣いて馬謖を斬る』と一致点が少ない。誤用を反省したい。


昼食は白浜町の南里飯店で野菜炒めライス。